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症状の早期発見や継続した医療の提供……かかりつけ医の使命と重要性

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年3月26日 17時20分

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東京都医師会理事で「西田医院」理事長の西田伸一氏が3月19日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。いま改めて考えられる、かかりつけ医の役割について解説した。

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

新行市佳アナウンサー)昨今、「かかりつけ医」という言葉をよく耳にするようになりました。この約1年で、かかりつけ医という言葉が浸透したのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?

西田)いま、わが国の社会構造が著しく変化するなかで、かかりつけ医の重要性を痛感しております。新型コロナウイルス感染症は、あらゆる場面で、いままで潜在化していた問題を表出させているところがあると思います。コロナ感染症で自宅療養する方々への医療支援の問題についても、かかりつけ医が今後関わって行く部分だと思っています。

新行)私の場合は、かかりつけ医の先生が近所にいらっしゃって、健康なときの私を知ってくださっているので、どこか悪くなった際はすぐに気付いて対応していただいています。しかし、例えば若い世代の方だと、「かかりつけ医がいません」という場合もあると思います。かかりつけ医の重要性は、どういうところにありますか?

西田)いまおっしゃったように、元気なときを知っているからこそ、病気になったときによくわかるというのは大事なことです。若い世代に発症する生活習慣病というのは、多くの場合、自覚症状がありません。そのままにしておくと徐々に進行して、ゆくゆくは脳卒中や心筋梗塞などの循環器病を併発し、その後の生活に支障をきたすようになります。ですので、職場の検診結果などを踏まえ、必要に応じてかかりつけ医を持ち、生活習慣病の予防や治療をすることは大事だと思っています。

新行)現在はかかりつけ医の先生も、コロナ感染の可能性がある方を診るという状況がありますよね。今後はかかりつけ医の先生ご自身が、コロナとどう向き合って行くかという部分も考えられると思うのですが、その点はいかがでしょうか?

西田)コロナ感染症の流行拡大を防ぐと同時に、重症化を予防するためには、まず早期診断が重要です。これは医療の最前線にいる我々のような町医者が担う、重要な使命だと思っています。また医療機関のなかには、感染対策を講じるスペースを持っていないような診療所もありますので、どこで発熱患者の方を診ているのかという情報発信も重要です。また、飛び交うさまざまな情報のなかで、現状に即した適切な指導・助言を行うことができるのも、身近な存在であるかかりつけ医だと思っています。

西田伸一氏、新行市佳アナウンサー

新行)改めて、かかりつけ医の重要性を教えていただけますでしょうか。

西田)日本では英国のような、家庭医制度という契約制度はありません。しかし、お子さんの健康管理や働く世代への生活習慣病の予防・治療、高齢者へのフレイル予防や認知症の方への支援、要介護状態の方に対する在宅医療など、活躍の場面は多岐に及んでいます。同じ時間軸の上にある健康上の問題を、継続した医療として生活の場で提供できるということが、本来は理想的であるのだと思います。同時に、かかりつけ医には専門医療への入り口としての機能もあるため、非常に重要だと考えています。

新行)お子さんが成長して行く過程だったり、年齢を重ねるにつれて出て来る病気であったり、不自由のようなものを継続して診ていただくのが大切だということですね。

西田)そうですね。

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