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土地規制法案から「市街地」が届け出対象外になった本当の理由

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年4月2日 17時40分

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月2日放送)に作家で自由民主党・参議院議員の青山繁晴が出演。3月26日に閣議決定された、安全保障に関連した重要施設の周辺土地利用を規制する法案について解説した。

2021年4月1日、発言する菅総理~出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202104/01kaigi.html)

土地規制法案を政府が閣議決定

政府は3月26日、安全保障に関連した重要施設の周辺土地利用を規制する法案を閣議決定した。自衛隊の基地・駐屯地や原子力発電所などの施設周辺、国境離島を外国資本に押さえられ、日本の安全確保が脅かされる事態を防ぐのが狙いだ。政府は今国会での成立を目指す。

飯田)この閣議決定前後でさまざまな報道が出て、そのなかに「重要な土地、特別注視区域を指定するのである。ここに市街地などが除外されている」、それによって「骨抜きにされた」というような記事が出ていましたが、実態のところはどうなのですか?

青山)客観的に言って、骨抜きにはされていません。いま、自由民主党の衆参両院議員が65人集まっている「日本の尊厳と国益を護る会」という議員集団の代表を務めていまして、その掲げる大事な政策の1つが、「中国、韓国などによる国土の侵食を阻止して、失われた国土は……つまり中華のものになった土地は……やがて回復する」というもので、この法案に関わっています。

【松島基地にF2戦闘機が帰還】東日本大震災の津波で大きな被害を受けた航空自衛隊松島基地に、三沢基地から第21飛行隊が帰還、F2戦闘機が展示飛行を披露した。展示飛行を終え、格納庫に戻るF2戦闘機=2016年3月20日 写真提供:産経新聞社

利用のあり方によっては国が買い取る

青山)ただし、私が当選する5年前から、いずれも総務大臣経験者ですけれども、高市早苗さんや新藤義孝さんたちの長い間の努力があって、ついにここに来たのですが、これはまだ第1歩なのです。法案の中身はシンプルです。国境離島……有人国境離島と言うのですが、人が住んでいらっしゃると同時に国境線にあたる離島。それから、防衛省や海上保安庁などの施設があるところ。そういうところの土地をとりあえず守りましょうと。それも、まず調査をして、国は「重要土地等調査法案」と言っているのですが、正式な名前のなかに「利用規制」という言葉も入っています。つまり、利用のあり方によっては国が買い取ると。そこが大事です。だから、「国土の回復」ということも入っているのです。

安倍晋三首相との面会を終え記者団の取材に応じる公明党・山口那津男代表=2020年4月15日午前、首相官邸 写真提供:産経新聞社

公明党のなかから反対の声が上がる~一度は閣議決定が流れた

青山)シンプルな立て付けだけれども、中国、韓国側から見たら、明らかに影響が大きい法案がついに出て来たということがあり、自由民主党と政権を組んでいる公明党のなかからも、公然と反対の声が上がりました。公明党が中国と昔から近い関係があるというのは公然たる事実ですから。しかも推進して来た幹事長代理だった遠山清彦さんが、緊急事態宣言に絡んで議員辞職なさってしまった。

飯田)銀座で飲み食いしていたということで。

青山)それで、閣議決定は一度流れたのです。そうすると、日本のメディアのあり方として、「公明党に自由民主党が屈して中身が骨抜きになった」ということになってしまいます。これは事実とは異なるのです。ただ、主権者の皆さまが「骨抜きではないか」と強く懸念されているのは、当然だと思います。公明党は中国と近しい関係にあるわけですから、そして自由民主党の政策に公明党が影響しているというのも、安倍政権の時代からの事実ですから。

衆院予算委員会に臨む菅義偉首相=2020年11月4日午前、国会・衆院第1委員室 写真提供:産経新聞社

法案に「市街地」という言葉がない

青山)ただし、お願いしたいのは、こういうネットの時代だからこそ、なるべく原本にあたって見ていただきたいのです。いまニッポン放送に現物を持って来ていますが、ブログに写真もアップしました。この法律そのものなのですが、こういうものを読むときに、長いから嫌になってしまうのですけれど、大事なことはあとに出て来るのです。最初の方には提案理由などがあり、法律案そのものはあとに出て来ます。法律案を読んでいただくとそれほど長い法律案ではなく、まず、先ほど飯田さんが言ってくれた「市街地」という言葉がないのです。

飯田)ないのですね。

青山)市街地だから規制する、しないの話ではなく、「安全保障に関係がありますか」または「原発のようなインフラに関係がありますか」、または「離島ですか」と。市街地ではないです。それに関係あるところを探すと、大事な地域は「注視区域」というものと、「特別注視区域」と指定されています。その指定をするときに、「経済的、社会的観点から留意する」という趣旨のことが公明党との調整の結果、書き加えられたのです。経済的、社会的観点から留意するというのは、つまり「市街地ではないか」という話になって、政府側のレクチャーでも「そういうことが多いでしょうね」という答弁があったので、私が確認したのですが、それで一斉に「市街地を外す」という話になったのです。

2021年3月31日、会見する菅総理~出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202103/31bura.html)

土地規制法案から「市街地」を外す~公明党が市街地にこだわる本当の理由

青山)なぜ市街地にそれほどこだわるのかわかりますか?

飯田)「市ヶ谷の防衛省、周りは市街地だ」みたいな話ですか?

青山)市ヶ谷の防衛省。その通りで、この法律だと概ね1キロ範囲。そこに何がありますか? 公明党と関係のある施設もありますよね。

飯田)市ヶ谷の隣駅。

青山)信濃町。公明党はそんなこと一言もおっしゃっていませんよ。ただし、支持団体ですよね。公明党は宗教政党ではありません。支持団体ではあるけれども、その支持団体が大事な総本部であったり、あるいは大事な支部であったり、そういうところ。それは、注視区域に宗教団体のそこが指定されるのではなく、例えば近くに防衛省の本省があったりすると、1キロ範囲にもし入るのなら、注視区域になるのかと。そうすると、いろいろな制限が加わるのではないかと心配されるのは、ある意味当然のことだと思います。公明党の支持団体の創価学会だけではなくて、どんな宗教団体でも、どんな団体でもそうではないですか。「そこに注意喚起を促しているのではないか」という話が流れて、メディアも当然そこは書かないわけです。私はある意味タブーに踏み込んではっきり話しているわけですけれども、だって、別におかしなことではないでしょう。他の国でもこういうことがあれば起きることです。

飯田)教会が近くにあるなどということは、間違いなくあるでしょう。

青山)ただし、そこに特別な配慮はできないから、「法律のなかに経済的、及び社会的観点から留意します」と。ただし、防衛省本省の周りを外すということはどう考えてもできないわけです。よく考えると、懸念はほぼないわけです。なぜかと言うと、そういう土地が中国、韓国に買われますか? 買われるということは売りに出すわけです。売りに出しますか? 出さないでしょう。宗教団体としても、非常に安定していますよね。だから、杞憂というのは言い過ぎかも知れませんが、懸念を示して、それで調整するのは当たり前ですよね。調整した結果、「そこを外しましょう」ということになっていないわけです。当然、他のところも全部、別に創価学会の関連だけでなく、他のところからの経済的な、あるいは社会的な留意をしなければならないので、そういうところは市街地が多いのではないでしょうかということです。だから、法案の原点を見ていただくと、結果、法案の骨格はまったく揺らいでいないということは客観的に正しいのです。

飯田)揺らいでいないと。

青山)ただし、これで全部オールマイティに国土が守れるのではなく、もともと国土の守りが極めて薄かったから、水資源を中国に犯されたり、対馬の自衛隊施設の周りの土地を韓国が買ってしまったりということが、すでに起きているわけです。「やることが日本は遅い」というのは事実で、私が議員になった5年間、いちばん苦しんでいることは、とにかく遅いです、日本は。

習近平共産党総書記・国家主席・中央軍事委員会主席は6日、中国人民政治協商会議(政協)第13期全国委員会第4回会議に出席している医薬品・医療衛生界、教育界の委員を訪ねて意見や提案を聞いた。〔新華社=中国通信〕=2021年3月7日 写真提供:時事通信

中国や韓国が日本の土地に手を出すことへの抑止力になる法案

青山)高市さんや新藤さんなどが長い間努力をして、いまは「護る会」も一緒にやっているけれども、ようやく実って来た。こうやって一歩をつくることは、大きな抑止力にもなるのです。従って、「これは骨抜きになったではないか」と言ったり、中国にヒントを与えるようなことをやるよりも、「どうやって活かすか」ということです。先ほど言った通り、客観的、公平に指定をして、制度があっても使わなければいけないから、国による買取をする、これが大事なところです。例えば、利用の仕方が疑わしかったり、嘘をついていたら、刑事罰を含めて利用を中止させる。最初は勧告して、次は日本政府、国が命令できる。画期的なのです。民主主義の国においては、非常に画期的ですよね。実際にやれる政府でなければいけないし、それを支える与党でなければいけません。そこをいちばん見て欲しいのです。

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