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海外で日本の文房具が大人気のワケ

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年4月16日 8時10分

海外で日本の文房具が大人気のワケ

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に文具ソムリエールの菅未里が出演。海外の文房具事情について語った。

菅未里

黒木)今週のゲストは文具ソムリエールの菅未里さんです。菅さんは海外の文具の取材にも出かけていらっしゃるそうです。いまは行けないとは思いますけれども、海外の文具事情はやはり日本とは違いますか?

菅)紙の素材、感触が違いますし、ペンの色も異なります。違う部分はたくさんありますね。

黒木)それはクオリティという意味で違うということですか?

菅)クオリティも違いますけれども、好まれる色やペンの形状が違います。

黒木)ハワイに行くと、大きな文房具屋さんに必ず行くのですが、風情があっていいのですよ。その国その国で好まれるものがあるのだなと思って、私もつい買ってしまいますけれども。

菅)紙はそうですね。特にアジア圏だと漢字を書くので、滲みにくいものが好まれる傾向にあります。インクが滲んでしまうと、漢字が潰れてしまいます。日本では目が粗い紙は難しいですね。日本は環境面で恵まれている部分と過酷な部分が相まっているのです。アジアのなかでもお水が軟水なので、インクをつくるときに有利です。軟水でないとインクの成分が溶けにくいのです。のりもそうですね。アラビックヤマトさんののりは軟水でつくっているので、海外に工場を移すときは、硬水を軟水に変える機械も一緒に持って行かなければいけないということです。日本はお水に恵まれていたという部分と、逆に四季があって湿度の環境は過酷なので、紙の管理は緻密にやらなければいけない。でも、それが技術力の向上につながっているということにもなります。

黒木)日本の文具がアジア圏で大変人気だという噂を聞きましたけれども。

菅)特にペン、筆記具類はすごく人気があります。インクの色の種類がたくさんあるのですけれども、日本のインクは安定して再現できています。インクが小さなペンのなかに入っているので、そういう技術力も受け入れられて、とても人気があります。

黒木)文具の魅力とは、一言では言えないでしょうけれども、何でしょうか?

菅)世代を超えて使える、立場を超えて使える。道具として使っていると、「それ、私も使っている」というようにコミュニケーションのきっかけになるというところも、文房具の魅力なのではないかと思います。

黒木)接着剤なのですが、1回使うと固まってしまうので、次に使えないのですよ。あれは何とかできないものですか?

菅)それにはコクヨさんの「グルー」というシリーズの接着剤がおすすめです。キャップの部分がきちんと閉められるようになっています。キャップが閉まっていなくて乾燥してしまうパターンが多いのです。あとは紫外線で劣化してしまうこともあるのですけれども、キャップのなかが紫外線をカットする構造になっています。キャップを閉めたことが感触でわかるようになっているので、グルーというシリーズの接着剤を使ってみてください。

黒木)わかりました。いろいろと進化しているのですね。これから文具の魅力を発信する立場として、心がけていらっしゃること、また、伝えて行きたいことは何ですか?

菅)私は文房具に詳しくない方、興味がない方にも興味を持っていただくためのお仕事をしていますので、興味を持ってもらうために楽しく、わかりやすくものを伝えるということを意識していますし、誰も傷つけない言葉を使って行きたいと考えております。

菅未里

菅未里(かん・みさと)/文具ソムリエール

■文房具販売・仕入れ担当を経て、文房具の専門家として独立。
■現在は国内外で商品や売り場の企画・監修、各種メディア出演、メーカーのコンサルティング、執筆などを行っている。
■毎日をちょっと楽しくする文房具を紹介するサイト『STATIONERY RESTAURANT』を運営。著書に『毎日が楽しくなる きらめき文房具』『文具に恋して。』など。

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