コロナ禍でピンチの特産品を助ける「ヒダカラ」の“たから箱”
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年4月14日 17時25分
それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。
本来なら「ゴールデンウィークはどこに行く?」「あそこだ」「ここだ」と盛り上がる時期ですが、今年(2021年)は「まん延防止等重点措置」のなか、自粛の要請。大っぴらにそんな話をしている人はいないようです。
ところが「こんなことではへこたれないぞ!」と言わんばかりに、7月・8月・9月の連休中のツアーなど、その募集が始まっているようです。心はもう夏休みからお盆休みへ飛んでいる。北海道、沖縄の人気は相変わらずですが、他にも穴場があるようです。今回は、飛騨についてのお話になります。
「日本有数の観光地、岐阜県飛驒地方のみやげ物が行き場を失っている!」
こんなニュースが出たのは、今年2月のことでした。岐阜県は当時、新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言の対象地域。地元のみやげ物屋さんは大変で、観光客が戻らないまま、店先に並べた商品の賞味期限はどんどん迫って来ます。
ニュース映像はこの辺りまで伝えてくれますが、さらに深刻な打撃を受けるのが、みやげ物の製造元だと言います。製造元は、賞味期限の迫った商品を引き取りに行かなければなりません。
精魂込めてつくった自信の商品たちが、どっさり売れ残ってしまっている。それをわざわざ引き取りに行くときの気持ちがどれほど辛いものなのか……たとえ商いをしていなくても、容易に想像がつきます。
そんな製造元の皆さんの大きな支えとなったのが、飛驒地方で売れ残った特産品のネット販売を手がける「ヒダカラ」という会社でした。20代~30代の人を中心に、2019年8月にスタートした若い会社です。
「ヒダカラ」のホームページを開きますと、従業員は9名。皆さんペッタンコの靴を履いて、服装はデニムなどのラフな感じが中心です。印象的なのは、皆さんがほほ笑んでいること。そして、後列中央に立っているのは社長さんでしょうか? 横を向いてニッと笑っています。
「ヒダカラ」という社名には、飛騨の地から「飛騨のタカラモノ」を輝かせるお手伝いをしたいという願いを込めたそうです。代表取締役は舩坂康祐さん。取締役は、奥様の舩坂香菜子さんです。
同い年の舩坂ご夫妻が出会ったのは、通信販売大手の「楽天」。奥様の香菜子さんは鹿児島や京都を担当し、転々としたあと、2人目のお子さんが生まれた育児休暇中に、故郷へUターンするというご主人と飛騨に引っ越し。いまだから言える話ですが、最初はしぶしぶという感じだったそうです。
ところが、半年後に命じられた出向先は飛騨市役所。奈良出身の香菜子さんは前々から「地方を元気に」という使命感を抱いていたそうですが、ここで「よし、やるか!」と飛騨に真正面から向き合ってみたところ、魅力あふれる土地柄であることに気づいたと言います。
ジビエハンター、鮎釣り名人など興味深い人がいる。いいモノがある。それなのに、そのよさを十分に発信できていない。自分のスキルを活かして、そのお手伝いをしたい……。そして、香菜子さんはご主人と「ヒダカラ」を起業しました。
ところが、必ずしも順風満帆とは行きません。今年2月、「ヒダカラ」の倉庫にはみやげ物の詰まった段ボールが山積みになっていました。飛驒牛のカレー、まんじゅう、漬物など、およそ20社の製造元から買い取ったみやげ物の山です。飛騨市内だけでなく、同じ地方の高山市、下呂市などの会社も含まれていました。
しかし「ヒダカラ」には、あるノウハウがありました。去年(2020年)5月、コロナ禍のために売り上げが激減したみやげ物を詰め合わせた『飛驒のたから箱』の販売です。
「ヒダカラ」は今年1月から、みやげ物の買い取りとネット販売を強化。販売を開始したころと同じ水準の、およそ1200箱が売れたそうです。『たから箱』のなかで特に喜ばれるのは、飛騨牛カレー、みそせんべい、飛騨のちぢれ麺、漬物などだそうです。
「いいモノを見つけて、その価値を伝えるのが私たちの使命です。地元の人さえ気づかなかった飛騨のよさを発見するのがうれしいですね。オフィスに気軽に遊びに来てくれる地元の人が増えているんですよ」と、香菜子さんの声が弾みました。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
デニム色のクッキー!?白川郷おからのまめなクッキー「米粉デニムソルト」が新発売!白川郷から倉敷市児島に想いを馳せて、商品化が実現!
PR TIMES / 2024年10月18日 10時14分
-
少女マンガ研究家・和久井香菜子さんの「いま人に薦めたい愛読マンガ」4冊「大人買いして、何十回読み直したか」
CREA WEB / 2024年10月6日 11時0分
-
【岐阜県高山市】ディープなアウトドア体験を!「ヒダ アウトドア フリーク#02」を開催します
PR TIMES / 2024年10月2日 13時15分
-
食品ロスを減らすため――平日夕方池袋に並ぶ旬の野菜たち
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年9月27日 7時8分
-
離婚しましょう…“几帳面な夫”と“片づけられない妻”の夫婦関係が悪化→家出した夫が「妻の大好きなケーキとお花を買って」帰ってきたワケ【片づけのプロが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月22日 9時30分
ランキング
-
1ガストとサイゼ、「ファミレス衰退」での戦略の違い ちょい飲みに適応と、ファストカジュアルへの移行
東洋経済オンライン / 2024年10月19日 8時30分
-
2トヨタ新型「ハイエース!?」に反響殺到! 「カッコ良い」「室内広くて車中泊イケそう」「デカすぎ」の声! 特許庁公表で“市販化”の期待高まる「グローバルハイエース」に熱視線!
くるまのニュース / 2024年10月19日 17時10分
-
3「この人、運転上手いな」と思う瞬間 2位「駐車がスムーズ」を超えたのは気遣いと技術が分かるシーン
よろず~ニュース / 2024年10月13日 11時40分
-
4セブンの「上げ底弁当?」が今また"猛烈批判"の訳 値上げによる客離れを恐れ、ファン離れが発生か
東洋経済オンライン / 2024年10月20日 8時20分
-
5ワークマンとGUの「2000円台パンプス」を徹底比較!1時間履いて歩いてみると違いは歴然
女子SPA! / 2024年10月19日 15時46分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください