“青森の清志郎”がサラリーマンから夢のCDデビューとなったきっかけは
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年4月28日 17時20分
それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。
青森市のライブハウス「青森Quarter(クォーター)」。シーナ&ザ・ロケッツ、THE BLUE HEARTS、ユニコーン、X、聖飢魔IIなど、数多くのミュージシャンがツアーで訪れています。
そんな青森に、“青森の清志郎”と言われる人がいます。“青森の清志郎”こと今井治さんは、4月28日に夢のCDデビューを果たしました。今井さんがどうして清志郎に魅せられたのか……こんな人生がありました。
今井治さんは、東京生まれの54歳。ニックネームは「オサムちゃん」。中学3年生になる春、父の実家がある青森へ家族で引っ越して来ました。
何が困ったかというと、先生や生徒の津軽弁が英語よりもわからないこと。中学時代はクラスでも目立たない、ちょっと陰気な生徒だったと言います。
RCサクセションとの出会いは、高校2年生のころ。RCのコピーバンドをやっていた同級生から、「キーボードを弾ける奴がいないから、やってくれないか?」と頼まれます。歌うことより楽器の演奏に興味があった今井さんは、それを引き受けます。
その翌年、青森市文化会館にRCがやって来ました。友達に誘われ見に行くと……。
「ステージから5~6列目の席だったんです。清志郎が登場すると、服も化粧も髪型もド派手で、走る、ジャンプする、転がる、踊る、寝そべる! それでもしっかりと声が出ていて、カセットテープで聴いていた声のままでした。『すごい! キーボードなんてやっていられない、自分が清志郎になるんだ!』と思いました」
この日から清志郎一筋になるのですが、マイクを握って歌ってみると、あの声がまったく出せない。
「そんな歌じゃボーカルは任せられないよ」と仲間に却下され、その後、コピーバンドはライブをすることもなく自然消滅となりました。
高校を卒業後、サラリーマンになっても、清志郎になる夢は消えません。休日はストリートミュージシャンとして、ギター1本で歌い続ける今井さんに転機が訪れたのは、12年前の2009年のことでした。
「その年の5月に清志郎が亡くなって、追悼ライブをやろうと、高校時代のバンド仲間に呼びかけて『ニコニコサクセション』を結成したんです。新調したピンクのコンテンポラリースーツを着込んで、化粧と髪型もバッチリ決めて、『八甲田丸港フェスタ』のステージに立ったのが、僕にとって初のライブでした。『雨あがりの夜空に』や『トランジスタ・ラジオ』など心を込めて歌うと、客席から『キヨシロー!』と声がかかり、最高の気分でしたね」
そのころからYouTubeにライブ映像を投稿するようになって、“青森の清志郎”が少しずつ知られるようになって行きます。
初ライブから5年後。YouTubeの映像が巡り巡って、ひょんなことからサックス奏者の梅津和時さんに“青森の清志郎”の存在が伝わります。
「梅津さんは、清志郎のステージやレコーディングでサックスを吹いていた有名なミュージシャンで、その息子さんのバンドに呼ばれ、阿佐ヶ谷のライブハウスで梅津さんと共演させてもらったんです。ライブが終わって、梅津さんから『清志郎がオサムちゃんのことを見たら、喜んでくれるよ』と言われたとき、涙が出るほど嬉しかった。清志郎になりきって歌っていると、賞賛してくれる人もいますが、なかにはあまりよく思わない人もいます。でも、清志郎の隣で音楽を奏でて来た梅津さんの言葉で、『いままでやって来てよかった』と思いました」
「清志郎は人生の先生」と言う今井さん。勇気をもらえる、いちばん好きな言葉があるそうです。
『君がもしも君の音楽を信じていて、自分のつくり出す音をみんなに聴いて欲しいと思うなら、それを続けるべきだ。誰に何と言われようと最高の音楽なんだろう?』
この言葉を胸に、何と言われようと覚悟を決めて歌い続けるオサムちゃん。
「いつも天国の清志郎に届くように歌っています。『聴いてるかい!』ってね」
■デビューアルバム『ライブ!オサムちゃん登場!』
オサムちゃん&ニコニコサクセション with 梅津和時
レーベル:P-VINE, Inc.
定価:¥2750(税抜¥2500)
■(株)Pヴァイン(P-VINE, Inc.)
http://p-vine.jp
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