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原則は自宅療養ではなく『ホテル療養』……求められるコロナ感染者のリスク管理

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年5月3日 11時20分

原則は自宅療養ではなく『ホテル療養』……求められるコロナ感染者のリスク管理

東京都医師会副会長で「ひらかわクリニック」院長の平川博之氏が4月26日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナウイルス感染者の療養に関して、知っておくべき点を解説した。

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

飯田浩司アナウンサー)第4波なのか第3波のリバウンドなのか、ここへ来て、新型コロナウイルスの感染者がまた増加して来ております。医療提供体制についてもたびたび取り上げられていますけれども、軽症の方に関しては自宅療養も選択肢となっております。これはどのような状況でしょうか?

平川)私は東京都医師会で、在宅医療、療養の分野を担当しています。このたびのコロナ感染対策では、自宅で療養する感染者の医療面のサポートを担当しています。4月中旬の状況ですが、入院者が1400人、ホテルでの宿泊療養者が1050人、自宅療養者が820人、調整中が850人となっています。

飯田)当初、感染が確認された方は全員入院というところから、ホテルでの療養、自宅療養と広がって来ています。感染者が増えると、自宅療養者も増えることになりますか?

平川)そのような状況になることに、強い危機感を持っています。第3波を思い出しますと、1日の新規感染者が都内で約2500人、自宅療養者と待機者を合わせると、軽く1万人を超えていたのです。とんでもない状況でした。

飯田)そこで、体制的には持ちこたえられたということでしょうか?

平川)そのときの反省を含めて、次の対策を打っています。センターで1日に何十件もの急変連絡や、「どうしたらいいのか」という問い合わせに正確に答えることは、すごく難しいです。どうしても相談の質も悪化しますので、より自宅療養者の病状の変化や不安、心配をきめ細やかに支援するために、いま考えていることがあります。市区町村の地区医師会が中心となって、保健所やフォローアップセンターと連携し、体調が変化した場合、速やかに電話やオンラインによる診療を行い、ときには訪問診療する仕組みをつくり上げています。一部地域で模擬的に始まっているものの、なかなか大変なのですが、何とか安心安全な自宅療養ができる環境をつくるため、いま頑張っているところです。

飯田)自宅療養されている方で、ご家族と同居しているのであれば、家族が急変に気付けるかも知れません。しかし、一人暮らしの方などを考えると、リスクを拭い去れない部分もありますか?

平川)本当におっしゃる通りです。リスク管理の上では、必ずしも在宅療養がいいわけではありません。そもそも、これは誤った認識なのですが、無症状者・軽症者の療養先は、やはり原則ホテルの宿泊療養です。

平川博之氏、飯田浩司アナウンサー

飯田)自宅療養が主ではないのですね。

平川)原則はホテル療養です。自宅はあくまでも特例だったのですが、慣れなのか気の緩みなのか、何となく押し切られた形で、いつの間にか「自宅はあり」という流れができてしまったのです。

飯田)確かに患者さんたちのことを考えると、普段暮らしている場所で生活したいということがあるので、「自分は無症状だ」「症状が軽いから」と言われてしまいがちですが、お医者さんから見ればリスクと隣り合わせですものね。

平川)おっしゃる通りで、過ごすなら家がいちばんいいのは当然なのですが、冷静に考えて欲しいです。無症状や軽症であったとしても、新型コロナウイルスに感染している方なのです。この病気は、一歩間違えれば本当に命にかかわる怖い病気ですので、正しく恐れて欲しいです。いつ急変するかわかりませんし、いまは変異株が猛威をふるっていて、その正体もわかりません。こういった時期ですので初心にかえり、感染を拡げないという意味でも、できれば原則であるホテルでの宿泊療養にシフトして欲しいと思っています。

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