市川友美選手が東京パラリンピック代表に内定 ~東京オリンピック・パラリンピック大会アジア・オセアニア大陸予選
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年5月21日 19時0分
-新行市佳のパラスポヒーロー列伝-
ニッポン放送アナウンサー・新行市佳が、注目選手や大会の取材などを通して、パラスポーツの魅力をあなたと一緒に発見していきます
「風が強いので中止です」
5月5日、「東京オリンピック・パラリンピック大会アジア・オセアニア大陸予選」の取材に、海の森水上競技場に向かったところ、強風のため中止になりました。当初は5月5日~7日にかけて開催される予定だったのですが、6日と7日に凝縮して競技が行われました。
6日の大会前のメディアブリーフィングで、スリランカのスタッフ1人から新型コロナウイルスの陽性反応があったことが発表されました。スリランカチームはスタッフ3人と選手2人が来日していました。
出国72時間前までに行ったPCR検査で陰性、5月1日に空港での抗原定量検査で陰性、4日朝9時の抗原定性検査で陰性。5日朝10時の抗原定性検査で、スリランカチームのスタッフ1人から陽性反応。さらにPCR検査をしたところ陽性反応が出ましたが、他スタッフ2人と選手2人は陰性でした。
選手2人はパラアスリートで、男子シングルスカル(運動機能障害PR1のクラス)、女子シングルスカル(PR1)でした。
移動はホテルと競技場の往復のみで、食事や練習も国ごとに行っていたため、他国の選手やスタッフとの接触はないと判断。6日、スリランカの選手2人は、PCR検査で陰性でしたが棄権しました。
翌7日、選手2人のPCR検査の陰性結果を受けて、スリランカの選手も参加してのレースが行われました(保健所の指示に基づいて大会運営がされました)。
女子シングルスカル(運動機能障害PR1)の市川友美選手は、6日の予備レースを単独で漕ぎ、7日の決勝ではスリランカの選手と市川選手の2艇での決勝となりました。
市川選手は3分以上の差をつけて優勝し、東京パラリンピック代表に内定しました。
この1年間、体幹とメンタル強化に力を入れたと言います。
「雰囲気にのまれてスタートを失敗してしまうことがあるのですが、そこは今回のレースでは克服できたと思います」
以前は、横から見ると背中を反った状態で身体を後ろに倒していましたが、現在は身体を丸め、腹筋を使って漕ぐようにフォームを改善しました。
東京パラリンピックに向けて、「東京で開催されるということで、応援してくれる家族や友達に頑張っている姿を見せられるので嬉しいです。どこまで自分を向上してできるかの挑戦だと思っています」と、抱負を語りました。
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