「台湾」ではなく「台湾海峡」と言わざるを得ない中国への“遠慮”~日本とEUの首脳協議
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年5月27日 18時5分
台北市の総統府で記者会見する蔡英文総統=15日(共同)
ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月27日放送)に神戸大学大学院法学研究科教授・NPO法人インド太平洋問題研究所理事長の簑原俊洋が出演。日本とEUが行う首脳協議について解説した。
日本とEUの首脳協議
日本と欧州連合(EU)が5月27日にテレビ会議方式で行う首脳協議でまとめる共同文書で、台湾海峡における平和と安定の重要性を確認する方向で調整していることがわかった。
飯田)「日本とEUの共同文書で台湾言及か」ということが出て来ていますが、台湾について、ここのところ注目されています。EUも東アジアに対して、コミットして来ようという表れと見てよいですか?
必ずしも一枚岩ではないEU
簑原)間違いなくそうですが、EUは27ヵ国もあるのです。中国に対して理解が深い国もあるわけで、あまり一枚岩として見ない方がいいでしょう。
飯田)なるほど。
簑原)EUのなかにおける海洋国家で、しかもしっかりとした海軍を持っている国が、とりわけ南シナ海、インド太平洋に関心を持っていると理解すべきです。
飯田)内陸のハンガリーや、東欧に近い国々というのは、中国のお金の部分をあてにしている国もなかには多いですよね。
簑原)ハンガリーの場合は、国内問題に介入されたくないというところがあるのではないかと思います。
実際に書かれているのは「台湾海峡における平和と安定の重要性」
飯田)「共同文書で台湾言及」とありますが、表現としては台湾そのものではなく、「台湾海峡」と書くことが多いです。
簑原)まさしくそこが気になるところです。「台湾」と言って欲しいですが、なかなかそこには踏み切れない。中国に対して遠慮がある部分だと思います。例えば「日本海の平和と安定」と言った場合も、果たして日本を指すのかどうか。間接的に日本は含まれるでしょうけれど、「日本の安定と平和」と言うのと、「日本海の安定と平和」と言うのでは、微妙にニュアンスが違うと思います。
飯田)EUだけではなく、日本もかなり気を遣っていますよね。
簑原)中国は大国ですから。「台湾海峡」と書いているにもかかわらず、「台湾」というところだけを取って「台湾言及」というのは、スポーツ新聞的な見出しだなと思います。
外部リンク
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1「目を覚ますと見たこともないスマートフォンが私の家に…」タクシーに置き忘れられたスマホ持ち帰った疑い…神戸市水道局職員を逮捕 捜索で職員自宅からスマホ押収
MBSニュース / 2024年9月19日 9時39分
-
2【速報】兵庫・斎藤知事への不信任決議案提出の動議 全会一致で可決の見込み
ABCニュース / 2024年9月19日 15時18分
-
3走行中に連結器外れの東北新幹線、発生から5時間後に全線で運転再開…初のトラブルで原因調査
読売新聞 / 2024年9月19日 13時22分
-
4生後まもない乳児を浴槽に沈めて殺害疑い、24歳男を逮捕…内縁の妻が産んだ女児か
読売新聞 / 2024年9月19日 14時15分
-
5「最大の刑事罰を」 知床観光船沈没の遺族ら、逮捕の社長に憤り
毎日新聞 / 2024年9月19日 10時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください