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安倍前総理に訊く~第1次安倍政権はなぜ失敗したのか

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年6月14日 14時50分

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月14日放送)に安倍晋三前総理大臣が出演。第1次安倍政権での失敗について語った。

安倍晋三前総理大臣

第1次政権の失敗

安倍前総理が特別インタビューとして6月14日(月)~18日(金)のニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」は毎日出演。ここでは第1次政権での失敗について訊いた。

飯田)安倍前総理へのインタビューは、話を伺っていると、総理を引いて大所高所の立場というより、個別の政策にも精通しているなという感じでした。

ジャーナリスト・須田慎一郎)個別の政策を動かすなかでも、中心に位置づけられているというところが、現役感満々だなと思います。そんなところで、やはりこれは聞いて欲しいなと。

飯田)須田さんから宿題ももらっていたので、それも含めて聞いてまいりました。

政権の主要となる人には「失敗した」という経験があった

飯田)2012年の総裁選があり、そして選挙となりました。「何年やろう」という考えはあったのですか?

安倍)第1次政権の失敗から学んだことで、ノートにも書いていたことなのですが、第1次政権は相当若かったということもあって。

飯田)戦後最年少ですよね。

安倍)そのなかでやらなければいけないと考えたことを、とにかく大変なスピードでやって行こうと思ったのです。相当無理な政権運営になった。そして、私がやりたいこと、やるべきだと考えたことが、国民の皆さんのニーズとは必ずしも一致していなかったのです。そこで、次に政権を取り返したときに、「政権を安定させなければ、やるべきことができない」と。みんなそう考えるのですが、なかなかできないですね。しかし、私たちにはある強さがあった。「第1次政権で失敗をした」という経験があることです。私も官房長官の菅さんも、第1次政権で同じ経験をしていました。麻生財務大臣や甘利経済産業政策担当大臣なども含めてですね。主要となる人たちはみんな同じ経験を積んだ。また、官邸の秘書官や補佐官も含めてみんな同じ経験をしていました。

2020年5月25日、会見を行う安倍総理~出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/202005/0525kaiken.html)

2020年5月25日、会見を行う安倍総理~出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/202005/0525kaiken.html)

国民が何を望んでいるか~経済の再生

安倍)そうした経験を生かしながら、「国民は何を望んでいるのか」ということを念頭に、戦略的に政策の優先順位を決めたのです。そこで国民からいちばん求められていたのは、民主党政権の3年間で何があったかということで、経済が大変厳しい状況になった。行き過ぎた円高で製造業が生産拠点を海外に移し、競争力に破れて行くなかで、「連鎖倒産」という言葉が日本中を覆っていました。

飯田)連鎖倒産。

安倍)例えば、正社員の有効求人倍率は0.5でした。2人の正社員になりたいという人に対して、1人しか正社員になれないという状況です。正社員どころか仕事全般において、正社員以外の仕事も含め、1を割って0.8台だったのです。だから、私たちは経済を再生して、デフレから脱却し、そして「働きたい人に仕事がある」というまっとうな社会をつくることを目指しました。

正社員の有効求人倍率が2019年には1倍を超える

安倍)いまはコロナ禍で若干悪化していますが、2019年の段階では、正社員の有効求人倍率が日本で初めて1倍を超えました。100人正社員になりたい人がいても、100人分の正社員の仕事がある。正社員以外の一般の有効求人倍率は0.8から1.6倍以上になった。おそらく100人仕事を探す人がいたら、160人分以上の仕事がある。選べる状況をつくることができた。400万人分の仕事をつくり出すことができたと。ある意味で責任を果たすことができたのかなと思います。

安倍晋三前総理大臣、飯田浩司アナウンサー

安倍晋三前総理大臣、飯田浩司アナウンサー

3度目の総理はない~これからも日本のために全力を尽くす

飯田)須田慎一郎さんから1つ質問を預かっています。いまではなくても10年~20年先でも構いませんが、ズバリ3度目の総理就任はお考えでしょうか?

安倍)まったく考えていません。

飯田)早いですね(笑)。

安倍)辞めたばかりですから。

飯田)しかし、いろいろな形で、総理という立場だけでなく、日本に対しての貢献はいろいろできると思います。

安倍)そうですね。いままでの経験もありますし、いろいろな皆さんとのご縁もありますから、そういうものを活かしながら、日本が少しでもいい国になるために、これからも全力を尽くして行きたいと思っております。

安倍晋三前総理大臣、飯田浩司アナウンサー

安倍晋三前総理大臣、飯田浩司アナウンサー

「ポスト菅」を考えると「3度目の総理」がリアルに

飯田)安倍前総理のインタビューの模様をお聞きいただきました。須田さんから預かった質問をちゃんと聞きましたよ(笑)。しかし回答が早かったですね。

須田)早過ぎると、何か思惑があるのではないかと思ってしまいますね。いろいろなところで聞かれているのではないでしょうか。

飯田)そうですね。

須田)なぜ3度目というところが質問として半ばリアルになるのかと考えると、「ポスト菅」とした場合、「この人で決まり」という人がいないのですよ。横並びで見ると、それらの人より安倍さんの方が上なのです。

飯田)いろいろな月刊紙のインタビューなどにも答えていらっしゃいますけれども、茂木さん、加藤さん、下村さん、岸田さんと、4人の名前を挙げていらっしゃったということでした。

須田)「ポスト菅」と言っても、次の総裁選は9割以上、菅さんの続投が決まっています。場合によっては無投票再選もあり得るという状況です。そうすると自民党の総裁任期は1期3年ですから、3年後のポスト菅なのですよ。しかし、その3年間で何があるかわからないではないですか。そうなったときに、この4人はすぐに総裁、総理になれるのかと言うと、まだまだ足りない。そうなると、やはり安倍さんなのではないかと思いますけれども。

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