黒木瞳、娘の家庭教師だった山口真由と対談 ~私の求める「家族のあり方」
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年7月9日 8時23分
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(7月2日放送)に信州大学特任教授・NY州弁護士の山口真由が出演。自著である『「ふつう」の家族にさようなら』の内容から、分断する社会、また、家族のあり方について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。6月28日(月)~7月2日(金)のゲストは、黒木の娘の最初の家庭教師を務めた、信州大学特任教授・NY州弁護士の山口真由。5日目は、分断する社会と家族のあり方について—
黒木)最近発売された真由ちゃんの本をご紹介しましょう。KADOKAWAから出版されている『「ふつう」の家族にさようなら』は、自らの経験を交えて家族・親子・夫婦について綴ったエッセイ集となっていますが、ただのエッセイ集ではありません。なぜ、ただのエッセイ集ではないかということは、お読みになれば、おわかりになると思います。そして、人生の武器になる『「超」勉強力』もプレジデント社から出ています。たくさんの本が出ていますが、『「ふつう」の家族にさようなら』という本が、出版されていちばん嬉しかったとおっしゃっていましたが
山口)実力不足で、自分が「書きたいテーマ」と「書かせていただけるテーマ」が合わないことが続いているなかで、私の書きたかった「家族のことについて」について、ようやく書けたということは、万感の思いがありました。
黒木)これは、ここから続きますよね。
山口)そうなのです。これが私の入り口を開ける本で、ここから私の家族に対する長い旅路が始まるのだと思います。いい家族に育ててもらったのですが、自分はこの歳まで結婚せずに、「普通の家族からはみ出てしまっている」というコンプレックスがありました。「親のつくってくれた普通の家族を否定したくない、しかし、いまの自分を肯定してあげたい」という、2つの狭間で悩んでいました。でも、その悩みを親に向けるというよりも、「得意な勉強に向けて家族法を学んでみよう」と思ったのです。
黒木)「違ったものを見つけるのではなく、同じものを探す時代に突入して行くだろう」というようなこともメッセージされています。それはアメリカと日本の違いや、日本の法律ではどうにもできないことなどを考えながらお書きになっているのですか?
山口)私がアメリカで驚いたのは、人々が分断しているということです。保守的な家族が好きな人たちは、「結婚だけが善だ」と言っている、それに対して、多様性を愛する人たち、LGBTQの人たち、それを応援する人たちというように、くっきりと2つに分かれてしまっていました。
黒木)アメリカでは。
山口)日本の社会においても、いままでは「曖昧をよし」としていたものが、分断の方向に行ってしまっているのではないかと思うのです。どちらの人たちも家族を愛しているのです。「それならばその“愛”という共通性を持ってお互いにわかり合えないものか」というところから書いた本でした。
黒木)しかし、マジョリティがなくなってしまえば、マイノリティもなくなる。ここのジレンマのようなものもありますよね。
山口)マジョリティのつくった規範をうまく利用して、あるときは「私は先駆者だ」、あるときは「私はマジョリティに傷つけられた犠牲者だ」と使い分けることは、蝙蝠的でずるいのではないかなと思います。マジョリティのようなものは、もしかしたらないのかも知れない。すべての人がマイノリティの社会でもいいのではないかと思います。
黒木)「それぞれが正直に生きる」ということが大切なことだということですか?
山口)つい、私も見栄を張ってしまって、「自分が幸せだ」と言ってしまうのですが、結婚していないということも、テレビでは非常にステレオタイプに描かれていて、「結婚したいです」と言わされることが多い。しかし、正直に言うと、したくないわけではないですが、結婚していなくても、いまは幸せなのです。そのような複雑な気持ちも正直に伝えて行きたいなと、いまは思うようになっています。
黒木)いつか。
山口)いろいろな困難が訪れると、その度に落ち込むのですが、「そのプロセスも楽しむ」ぐらいの余裕が、自分のなかに残っていればいいなと思います。
山口真由(やまぐち・まゆ)/ 信州大学特任教授・NY州弁護士
■1983年。北海道出身。
■東京大学法学部に進学し、3年生在学時に司法試験を突破。「法学部における成績優秀者」として総長賞を受けて卒業。
■卒業後、2006年に財務省へ入省。2008年に退官。その後、2015年まで弁護士として主に企業法務を担当。
■2015年9月、ハーバード・ロースクールに留学し、2016年に修了。
■2017年、ニューヨーク州弁護士登録。
■帰国後は東京大学大学院法学政治学研究科博士課程に進み、日米の家族法を研究。
■2020年、博士課程を修了。2021年より信州大学特任教授。
■テレビ出演・著書多数。近著に『「ふつうの家族」にさようなら』(KADOKAWA)、『人生の武器になる「超」勉強力』(斉藤孝・中野信子共著/プレジデント社)がある。
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