超小型EV車の「シェアリングサービス」と「レンタカー」との違い
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年7月28日 8時10分
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(7月21日放送)にOpen Street株式会社 執行役員 CTOの端島忍が出演。実証実験を開始した超小型EV車シェアについて語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。7月19日(月)~7月23日(金)のゲストはOpen Street株式会社 執行役員 CTOの端島忍。3日目は、新たに始まる超小型EV車シェアについて—
黒木)現在、また新しい挑戦をされているそうですね。
端島)いろいろなモビリティがシェアできる世界を目指していまして、いまはクリーンというCO2の排出がなく、4輪のモビリティのシェアに挑戦しています。超小型のEV車「FOMM」という車を導入することによって、2輪ではなく、4輪というモビリティを使った移動の検証ができるようになりました。
黒木)4人乗りの超小型EV、「FOMM」というのですか。「FOMM ONE」。
端島)ブランドは「FOMM」という名前の車で、型番が「ONE」です。
黒木)超小型だけれども4人乗ることができるというのは、バイクや自転車と違いますよね。
端島)あと屋根付きなので、雨の日も濡れずに移動できます。
黒木)これがあるステーションを見つけなければいけないということですよね。
端島)埼玉新都心の周辺にバスターミナルのように広いところがるのですが、自治体さんの協力で、自転車とスクーターのサービスが展開されているので、そこに「車はどうですか」と相談して、最終的に埼玉新都心での実証実験ができるようになりました。
黒木)埼玉県大宮駅、埼玉新都心駅周辺のエリアで国内初の導入ですけれども、3月から実証実験を開始していらっしゃる。
端島)そうです。
黒木)まだ実験の段階ですね。うまく行きそうですか?
端島)うまく行くと思います。4輪の移動は自転車やスクーターの移動と違い、範囲が広がっています。実証実験の段階で細かい分析はこれからですが、いままで蓄積しているデータと比べて、どういうところに価値があるかなどを分析して、次のステップに行くという感じです。
黒木)電気自動車ですよね。
端島)電気自動車です。ガソリンは要りません。電動なので、アクセルを踏んだときの感覚はガソリン車と違い、軽く、静かです。私が言うより、皆さんに乗っていただいた方が早いと思っています。ガソリンを探す必要がなく、ステーションに戻せば充電ができるので、そこが安心できるところになります。
黒木)こちらは、何分でいくらくらいの設定にされようとしているのですか?
端島)15分200円という料金設定になっています。
黒木)タクシーより安いですね。レンタカーとはまた違うのですよね。
端島)レンタカーの場合は、ほとんどのケースは乗り捨てができません。乗り捨てする場合はプラス料金になります。
黒木)また戻さないといけないですよね。
端島)EV車のシェアは、シェアサイクリングと同じでアプリ上にあるステーションであれば乗り捨てができますので、そこがいちばん大きな違いです。
黒木)電動自転車と一緒で、スペースを確保しなければいけないという課題もあるのではないですか?
端島)そうですね。そこはまさにいまの課題としてあります。自治体さんの協力、場所の獲得をするためにオーナーさんの協力も必要です。私たちが目指している世界観が自治体さんやオーナーさんに伝わったところで新しいスタートができるので、そこは課題でもあるのですが、魅力的に感じているところです。
端島忍(はしま・しのぶ)/ Open Street株式会社 執行役員 CTO
■Open Street株式会社
■2016年11月設立。モビリティシェアサービス及びIoTデバイスの開発・提供。
■主にIoTを活用した自転車シェアリングサービス、「HELLO CYCLING(ハローサイクリング)」を運営・展開。
■自社のシェアサイクルを運営するだけでなく、「HELLO CYCLING」をプラット・ホームとして複数のシェアサイクル事業者や自治体が参加。「HELLO CYCLING」のロゴがあるステーションで借りた自転車は「HELLO CYCLING」のロゴがあるステーションであればどこでも返却が可能。
■東京を中心にステーションがどんどん増えていて、1つのアカウントへの登録で、全国をシームレスに移動することが可能になる新しい交通インフラサービスを目指す。
■そのほか、スクーターをシェアする「ハロースクーター」や、 スポーツタイプの自転車e-Bikeをシェアする「KUROAD」などを展開。また駐車場シェアリングサービス「BLUU Smart Parking」も展開。
■将来的には電気をメインに使う乗り物に特化し、EVモビリティの活用を目指す。現在、ENEOSと連携し、超小型EV車の実証実験なども行っている。
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