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「世界最多」の病床数なのに、なぜ東京でひっ迫するのか

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年8月3日 11時30分

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月3日放送)に経済アナリストのジョセフ・クラフトが出演。政府が新型コロナウイルス感染者の療養方針の見直しを決めたというニュースについて解説した。

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

新型コロナ感染者急増地域で、入院対象を重症者らに限定へ

政府は8月2日、新型コロナウイルス感染者の療養方針の見直しを決めた。感染者が急増している地域では自宅療養を基本とし、入院は重症者や重症化の恐れが強い人に限る方針だ。

飯田)今週中にも新しい方針の運用を自治体に正式に求めるということです。これをどう取るかというところで、新聞各紙のなかには、「中等症も自宅療養なのか」というような見出しを付けているところもあります。新型コロナの感染を抑えられない状況ですが、どうご覧になっていますか?

クラフト)海外から考えると、妥当な線だと思います。大事なのは、治療薬を早く進めることです。より効果的に治療ができますので、抗体カクテルなどを進めて行くべきだと思います。もう1つは、正しいデータを知っておくということです。先週、アメリカのマサチューセッツ州でクラスターがありましたが、7割が既にワクチンを2回接種していても、また感染したという内容の報道でした。

飯田)ありましたね。

クラフト)あの報道が特殊なのかも知れませんが、そのあとにアメリカの感染症専門家が出したデータでは、全国の感染者の9割以上がワクチンを打っていない人です。ワクチンを早く打つことが最も大事だということですね。

飯田)自分の身を守るという意味でも。

クラフト)そういうことですね。

民間病院の2割しかコロナ患者を受け付けていない~世界で最も病床数の多い日本なのに

クラフト)これに関連することでもう1つ、日本の医療体制で言うと、年初のデータですけれども、公立病院の7割以上がコロナ患者を受け入れていますが、民間病院になると2割しか受け入れていないのです。日本は人口当たりの病床数が世界で最も多いと言われているわりには、東京で1000人を超えるとひっ迫するというのは、海外から見るとおかしいなと。もう少し民間病院でのコロナ患者の受け入れを増やせないのでしょうか。ここは医師会に協力していただき、頑張って欲しいですね。

飯田)昨年(2020年)からその話は出ています。コロナ患者を受け入れると採算が取れなくなるということを民間病院が言っていますが、それに対して政府からは給付金や協力金を出していますよね。

クラフト)そうなのですよ。ワクチンの打ち手がないから1回につき2000円とか2500円払うと言ったあと、急にワクチンが普及するようになりました。そのように「前年度並みの収益を負担する」とすれば、民間病院も受け入れ先が出て来るのではないでしょうか。そこも見直すべきだと思います。

飯田)予算を付けても、執行が遅れて積み残しが出ているようですね。

クラフト)30兆円の繰り越しですから、ここを活用してもいいのではないかと思います。

心に響かない菅総理の言葉~力強く国民に訴えかけて欲しい

クラフト)海外と比べて著しく感じるのは、首相のコミュニケーション能力です。コミュニケーション能力を発揮していただいて、国民への訴えかけを頑張っていただきたいですね。お得意ではないようですが。

飯田)記者会見とかね。

クラフト)危機感を感情的に訴えてくれると、人流も少しは減るのではないかと思うのですが。

飯田)守りに入るところがあるのか、原稿に目を落とすことが多いですね。

クラフト)言っていることはよく読むと正しくて、間違っていないのですが、心に響きません。そこで損をしている感じはあるかなと思いますね。

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