トンネルで不思議な現象が起こりやすい理由……怪談話のスペシャリスト2人が語る

芸人であり手相占い師である島田秀平がパーソナリティのポッドキャスト番組「島田秀平とオカルトさん！」（ニッポン放送 Podcast Station ほか）。8月6日の配信回に、「稲川淳二の後継者」と呼ばれる怪談家・ぁみが出演。リスナーが体験した不思議な「トンネル」にまつわるメッセージをきっかけに、「なぜ怪談にトンネルが登場しやすいのか」について、怪談話のスペシャリストの2人が見解を示した。

清滝トンネル

島田：リスナーさんが小学校の頃の話だそうです。彼のお兄ちゃんの野球の試合を観に行くため、お兄ちゃんの友達、そのお父さんと一緒に、野球場へ通じるトンネルを通ろうとしたんです。トンネルの真ん中あたりまで差し掛かったところで40代くらいの女性と、小学生くらいの女の子と男の子が向こう側から歩いてきたそうです。40代くらいの女性から突然、「このトンネルの先には素敵な世界が待っていますよ」と声を掛けてきたんです。

ぁみ：うわぁ…。

島田：その3人組とすれ違った瞬間、姿が忽然と消えていなくなっていたんです。一緒にいた友達のお父さんに手を引かれて、私達はあわてて来た道を引き返しました。そのお父さんは霊感がある方で、「もし反対側の出口まで進んでいっていたら、3人とも元の世界に返ってこれなかった」と言われたそうです。

ぁみ：「トンネルの先には素敵な世界が待っていますよ」と言われたそうですけど、考えられるのは、トンネルを出たタイミングで、命にかかわる事が起きたのかもしれません。

島田：たとえば、出てすぐのところで土砂崩れが起こるとか、木が倒れてくるとか。

ぁみ：車にはねられるとか…。そういう風にとらえると、手をとって引き返したお友達のお父様の判断がなければ「素敵な世界」どころか「恐ろしい世界」に行っていたかもしれません。

島田：怪談の舞台や、心霊スポットに「トンネル」がよく出てくるのは、なぜなのでしょうか？

ぁみ：よく言われるのは、作る過程で作業員の方が亡くなられていたり、トンネルの構造で遠くの音も反響しすいから変な声が聴こえたりとか。

島田：昔ながらのトンネルは、中心部に圧力が掛かって狭くなっていて、出入り口は広くなっているから、中にいろんなものを引き寄せる……とも言われますよね。

ぁみ：よく聞きますね。

怪談家・ぁみ

島田：あと、古いトンネルは湿気がたまりやすいんですよね。湿気があるところで心霊現象が起こりやすいんです。

ぁみ：心霊現象の1つに機材トラブルがあるじゃないですか。あれは「電気に影響を与えやすいものが近くにあるんじゃないか」と言われていて、その原因として「湿気」が考えられるんですよね。

島田：それから、トンネルは入口を通って出口をぬけると、まったく別の場所に着きますよね。これが「異世界」の象徴として、都市伝説的に「トンネルが心霊スポットである」と言われる一因じゃないかなと思うんですよね。都市伝説で言うと、トンネルで女の子の霊から「助けてほしい」と声をかけられて、後日調べてみると事件に巻き込まれて亡くなられた女の子だった。その現場に女の子を探しに来ていた男が事件の犯人だった……という話もあったり。

ぁみ：トンネルにまつわる怪談話って、本当にたくさんありますよね。

科学では説明がつかない、トンネルでの不思議な現象。トンネルの中で見知らぬ人から声をかけられたら注意した方がいいかもしれない……