テストをせずに即本番でカメラを回す! タカハタ秀太監督の独特の演出スタイル
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年9月6日 8時10分
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(8月26日放送)に映画監督・映像ディレクターのタカハタ秀太が出演。プライベートについて、また独特な撮影方法について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。8月23日(月)~8月27日(金)のゲストは映画監督・映像ディレクターのタカハタ秀太。4日目は、タカハタ監督の独特な撮影方法について—
黒木)「プライベートのお話を伺いたいと思います」と台本に書かれていますが、タカハタ監督のプライベートはあまり知りたくないですね(笑)。
タカハタ)ですよね。その方がいいと思いますよ。
黒木)私が想像するに、知りたくないと言いながら想像していますが……ずっとパソコンに向かっているイメージ。出不精でしょう。それに人付き合いも悪いでしょう。それでどちらかというと愛妻家でしょよ。あ、そこだけは頷かれましたね。
タカハタ)はい。
黒木)それでいろいろと面白い企画を考えている。そのようなイメージですね。合っていますか?
タカハタ)考えているのは合っていますが、出不精というのは少し違うかな。毎日歩いてはいます。
黒木)あ、そうなのですか。
タカハタ)コロナとは関係なく、日課ではありませんが、1時間ぐらい歩いていますね。
黒木)1人で歩いているのですか?
タカハタ)1人で歩いています。あるときはラジオを聴きながら、あるときは何もしないで。ドラマの『黒い十人の黒木瞳』のときも、歩きながら人を見てネタを考えていました。「あ、あんな人いる。あれ黒木じゃん」みたいな。
黒木)あの当時はまだ、「ながら携帯」が社会問題になっていませんでしたが、既に取り上げていましたよね。
黒木)タカハタ監督はテストをしないではないですか。どんな長いセリフでも全部本番だったでしょう。
タカハタ)そうですね。この前も藤原竜也さんが、「テストをしない現場ははじめてだ」とおっしゃっていました。撮影部・照明部のためのテストはするのですが、役者に対して、テストをしないで回すということは、なかなかないとおっしゃっていました。
黒木)ありませんね。
タカハタ)私も「現場でテストした方がいいかな?」とは聞いたのですが、「いや、これが監督のやり方なら、これでやった方がいいですよ」と言ってくれたので、このやり方でやっています。黒木さんの現場のときもそのようにしていましたが、何が撮れるのかわからないではないですか。だから、最初から欲しいのですよ。
黒木)わからないですよね。
タカハタ)「何度もテストしてくれ」という照明部もいますが、「それは最初にきちんと合わせておいてくださいよ」と言います。俳優部だけが生ものなのだから、何が撮れるのかわからないのです。どのようないい表情が撮れるかわからないから、「とにかく回させてください」という感じです。回を重ねるほどよくなるとは思わないので。
黒木)そうなのですね。
タカハタ)黒木さんもそうですが、テストなしでやることに乗ってくれるではないですか。できる方は乗ってくれるのですよ。それがまた私としては嬉しいのです。
黒木)面白いですよね。本当に生ものです。もう1度やったらうまくできるときもあるのかも知れませんが、やはり1回目をなぞるのです。「自分がどのような顔をして映っているのかわからない」というワクワク感があります。「こんな顔を見たことがない」というような顔を自分でも見てみたいのですよ。そのようなところでは、私とタカハタ監督は波長が合っていると思います。
タカハタ)私からも逆に黒木さんにお聞きしたいのですが、女優さんでもドラマになると、何度も同じシーンを、角度を変えて撮影するではないですか。その度に同じ右目から涙を流す女優さんがいるという話を聞くのですが、それは気持ち的には、作業のようなものになっているのですか?
黒木)涙に関しては、何の感情がなくても流せる方もいますが、私はそれほど器用ではないので、「何回このセリフを言うと涙が出て来る」という感じです。
黒木)プライベートの話をしていたのですよね。最も幸せな瞬間はなんですか?
タカハタ)うちは兄弟の黒猫を2匹飼っているのですが、猫が驚いて垂直に飛び上がるとき。たまにありますよね。
黒木)垂直?
タカハタ)ヒュッとアニメのように。
黒木)そうですか。猫がヒュッとなったときが幸せな瞬間ということで、ありがとうございます。
タカハタ秀太(たかはた・ひでた)/ 映画監督・映像ディレクター
■1962年・富山県出身。青山学院大学法学部中退。
■伝説のバラエティ番組『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』でディレクターデビュー。その後、『ASAYAN』『SmaSTATION!!』『チョナン・カン』など数々の番組を担当。ミュージックビデオ・CM・ドキュメンタリーなどさまざまな映像制作を手掛け、黒木瞳主演のドラマシリーズ『黒い十人の黒木瞳』では脚本・演出を担当。ドラマ『赤めだか』ではギャラクシー賞のほか、ドラマ界の賞を総なめにした。
■映画では2004年公開の『ホテルビーナス』でモスクワ国際映画祭コンペティション・パースペクティブ(新人監督部門)最優秀作品賞を受賞するなど、数々の作品を監督。
■最新作は藤原竜也主演作の『鳩の撃退法』(8月27日より公開中)。直木賞作家・佐藤正午の同名小説が原作。ある天才小説家が書いている新作小説が、小説と現実、そして過去と現在を目まぐるしく交差して行く予測不能の話題作。
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