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人工透析 ~「腹膜透析」と「血液透析」はどう違うのか

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年12月6日 11時20分

人工透析 ~「腹膜透析」と「血液透析」はどう違うのか

 透析中、ベッドに横たわりながらペダルこぎ運動をする患者の様子を見るスタッフの高橋亮太郎さん=11月中旬、仙台市の川平内科

東京都医師会理事で「三軒茶屋病院」院長の腎臓専門医、大坪由里子氏が11月29日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。人工透析について解説した。

運動する患者ら 人工透析中も運動療法=2017年11月中旬、仙台市の川平内科 写真提供:共同通信社

人工透析の仕組み

飯田浩司アナウンサー)「三軒茶屋病院」は1970年から透析医療を開始した、先駆け的な病院だということです。人工透析は、いまはよく聞く医療行為ですが、ここ50年くらいの技術なのですね。

大坪)医学のなかでは、比較的新しく確立されたもので、日を追ってブラッシュアップされています。

飯田)人工透析について、何となくは理解しているのですが、どういう臓器がどんな状態になり、どういう医療をするものなのですか?

大坪)人間には腎臓という臓器が、背中側の腰の少し上辺りに、左右1つずつあります。この臓器は、通常であれば体内の水分バランス、電解質のバランスを保ち、不要なものを体の外におしっこと一緒に流し出す機能を持っています。腎臓の機能が悪くなり、通常の15%以下の腎機能になると、末期腎不全の状態になって、「透析」という治療が必要になります。

飯田)腎臓にいろいろな機能があるなかで、老廃物を濾し取れなくなるのが問題なわけですか?

大坪)そうです。

飯田)イメージとしては、体内に流れている血液を取り出し、濾し取り、戻すという印象ですが、それで合っていますか?

大坪)そういうものです。

「腹膜透析」と「血液透析」

飯田)人工透析にはいろいろな種類があるのですか?

大坪)大きく分けて、「腹膜透析」という自分の腹膜をろ過装置として使うものと、血液を1回体から出し、循環させてろ過して戻す「血液透析」の2つの治療法があります。

飯田)双方にメリットとデメリットがあるのですか?

新行市佳アナウンサー、大坪由里子氏、飯田浩司アナウンサー

クリニックに通わなければならない「血液透析」

大坪)血液透析に関しては、クリニックに通うことが多いのですけれども、その場に行けば医療スタッフにすべてやってもらえるということと、時間と曜日が決まっていますので、定期的に医療スタッフの管理を受けることができる利点があります。ただ、医療機関に通わなければいけませんし、お正月でもお盆でも治療を続けなければいけないので、常に通院する必要があります。

飯田)どのくらいの頻度なのですか?

大坪)週に3回、4時間ずつというのが、いちばんオーソドックスな回数と時間になっています。

飯田)なるほど。そうなると負担が大きいですね。

自宅でできる「腹膜透析」

大坪)それに対して腹膜透析は、自宅でできる治療法になりますので、自分のペースで自分の生活のなかに組み込めるメリットがあります。以前は管の交換を手でやらなくてはならず、菌が入らないように細心の注意を払う必要があったのですが、いまは管の交換も機械を使い、自動でできるようになりました。負担が少ないように改善されていると思います。

飯田)なるほど。取り扱うときも当然ながら、1回1回消毒して行わなければいけませんよね。

大坪)はい。

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