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アメリカ追随以外の「日本独自の対中外交」の議論もするべき

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年12月20日 17時25分

アメリカ追随以外の「日本独自の対中外交」の議論もするべき

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月20日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。AUKUS(オーカス)の運営組織が初会合を行ったというニュースについて解説した。

2021年11月22日、中国・ASEAN対話関係樹立30周年記念サミットに出席した習近平氏 新華社/共同通信イメージズ 写真提供:共同通信社

オーカスの運営組織が初会合を開催

アメリカ、イギリス、オーストラリアが創設したインド太平洋の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」を運営する組織が初会合を行った。アメリカ、イギリスの両政府はオーストラリアの原子力潜水艦について、早期の配備を目指すことを確認したと発表している。

飯田)今年(2021年)9月に立ち上がったAUKUSという枠組みですが、アメリカ国防総省で運営方針を話し合う初めての会合が行われたということです。

須田)これから概念として、特にアメリカ政府、ホワイトハウス、そして民主党のなかで急浮上しているのが、「西太平洋」です。太平洋全域ではなく、西太平洋をめぐって、中国とどう対峙して行くのか。そのなかで、安全保障的にAUKUSが1つの核になるのだと思います。今後、オーストラリアの存在は大きくなるでしょう。

飯田)原子力潜水艦の技術供与までするということですから、相当本腰を入れています。でも、中国は嫌がりますよね。

日本とオーストラリアの関係をどう進めて行くか

須田)加えて、オーストラリアと日本の関係です。オーストラリアの報道を見ていると、「オーストラリア日本軍事同盟」なのです。

飯田)そこまで踏み込む。

須田)日本とオーストラリアの関係は、そこまで踏み込んでいるのです。そのことを踏まえてAUKUSを考えると、「オーストラリアでいろいろな動きが起こっている」という、遠くのことのような見方があるのだけれども、そうではなく、この問題には日本も密接に関わっているのです。そういう意味では、「日本とオーストラリアの関係をどう進めて行くのか」ということを、国内でも議論する必要があるのだと思います。

日米2プラス2や岸田総理の訪米スケジュールが出ない理由

飯田)オーストラリア軍部隊の日本への訪問については、「円滑化協定」を結ぼうという話が進んでいます。間もなく結べるのではないかというところまで来ている。ここまで結ぶと、ある意味の地位協定になるので、いろいろな運用がしやすくなるということですか?

須田)その関係をどうアナウンスメントして行くのか、強化して行くのか。予算を付けるにしても、やはり国民の理解は必要でしょうから、それをきちんと進めていただきたい。オーストラリアとはそういう進め方をしているのに、対中非難決議の採択については腰が引けているというのも、非常にアンバランスです。

飯田)そうですね。

須田)日米2プラス2が予定されているけれど、なかなかスケジュールが見えて来ないというところにも、影響を与えているのかなという感じがします。

飯田)それどころか、岸田総理の訪米も、国会の前に行くのではないかと言われていたのが、12月の国会終わりになり、それもダメで年明け1月かという状況になっています。普通、就任したらすぐ行きますよね。

須田)これも異常であると我々は認識すべきです。その異常の背景に何があるのか、日本側の事情なのか、それともアメリカ側に何かあるのかというところを見極める必要があると思います。

日本独自の対中外交も議論するべき

飯田)そして、これが中国国内で評価されているのかと言うと、そうではない。中国の報道では「日本はボイコットを追随しないようにして、中国との関係を気遣っているように見せながら、石垣島に部隊を置いたり、ミサイルを置いたりしている」と、逆に批判されています。

須田)ほとんど効果をもたらしていないのだと思います。一方で、日本独自の対中外交を考えたときに、外務省サイドは「日本は独自の対中外交をやっている」と言うけれど、中国側から見れば、完全にアメリカ追随になっている。その辺りをどう考えるのか。アメリカ追随以外の「第3の道」も含めて、議論する必要があるのだと思います。

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