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その関節痛の原因は「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」かも

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年12月31日 11時20分

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東京医科大学皮膚科教授の大久保ゆかり氏が12月24日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の合併症」について解説した。

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

掌蹠膿疱症の合併症 ~メタボリックシンドローム

飯田浩司アナウンサー)掌蹠膿疱症の合併症について伺いますが、どのような病気があるのでしょうか?

大久保)「併存疾患」と言い、掌蹠膿疱症の方が合併しやすい疾患はいくつかあります。1つは高血圧や脂質異常症。中性脂肪やコレステロールの値が高い方。あとは糖尿病などのメタボリックシンドローム系が1つですね。

女性に多い甲状腺障害

大久保)もう1つは甲状腺の障害です。これは女性だからということもあるのかも知れません。甲状腺疾患は橋本病(慢性甲状腺炎)やバセドウ病、免疫の異常など、甲状腺ホルモンが上がったり下がったりする病気等の合併もあるということです。

合併症で最も気を付けなければならない「掌蹠膿疱症性の骨関節炎」

大久保)腸が過敏になって、緩くなってしまう方もいらっしゃいます。何よりも気を付けなければいけないのは、関節炎です。

飯田)関節炎。

大久保)「掌蹠膿疱症性の骨関節炎」と言います。掌蹠膿疱症に骨関節炎が合併するということです。

新行市佳アナウンサー)常に骨が痛くなるのですか?

大久保)この骨関節炎の症状は突然痛くなり、動けなくなって救急車で運ばれる方もいらっしゃいます。

新行)そんなに痛いのですね。

大久保)そうかと思うと「ケロッ」とよくなってしまうこともあって、波がありますね。

新行市佳アナウンサー、大久保ゆかり氏、飯田浩司アナウンサー

胸肋鎖関節の炎症も多い ~痛みがはっきりしない方も

大久保)「胸鎖関節」と言いますが、鎖骨の先に突起がありますよね。

飯田)鎖骨の先の方。

大久保)そこに「胸肋鎖関節」という部位があるのですが、そこが腫れる場合が多いのです。「グーッ」と腫れて、赤くなり、少し触っただけで痛い。

飯田)首の真下のところですか。

大久保)そこが痛くなることが多いです。鎖骨全体になったり、鎖骨からつながった肩甲骨の方であったり。あとは「胸骨」という平らな骨が、胸鎖関節の下、胸のところにあります。胸骨の周囲に肋骨がくっついている「胸肋関節」がありますが、その辺りにも出て来ます。不思議なことに、痛みがはっきりしないという方もなかにはいらっしゃるのです。

骨だけに炎症が出てしまうと掌蹠膿疱症であるという診断がつきにくい

飯田)順番としては、まず掌蹠膿疱症があって、そこから炎症が出るという感じですか?

大久保)順番としては圧倒的に皮膚の症状があり、そこから骨に出る方が多いのですけれども、骨だけの方もいらっしゃいます。

新行)そうなのですね。

大久保)骨だけに炎症が出たり、逆に骨への症状が先に出て、あとから皮膚に出る方もいらっしゃいます。皮膚ではなく、骨だけに症状が出てしまうと、なかなか掌蹠膿疱症という診断はつきにくいですね。

飯田)骨だけに症状が出てしまうと。

大久保)「胸鎖関節炎ですね」という診断が出てしまう可能性があります。他には脊椎関節炎という、腰椎や頸椎、全体の脊椎などに出るもの。あとは仙腸関節という、骨盤の骨に炎症が出ることもあります。

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