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新型コロナ患者への往診の場合、医者はあの“黒い往診鞄”を持って行かない

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年5月5日 11時20分

新型コロナ患者への往診の場合、医者はあの“黒い往診鞄”を持って行かない

東京都医師会理事で「西田医院」理事長の西田伸一氏が4月28日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。高齢者施設の介護スタッフについて、また往診の際、心掛けていることについて語った。

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

高齢者施設の介護スタッフはもっと評価されるべき

飯田浩司アナウンサー)介護職の方も、準どころか正規の医療提供者の1人のように感じます。きちんと評価するべきではないでしょうか?

西田)ドクターの活躍はいろいろなところで取り上げられますが、高齢者施設の介護スタッフにも大変な苦労があります。それをきちんと評価して、皆さんに知っていただくことは大切だと思います。介護スタッフのモチベーションを上げるためにも、ぜひクローズアップして欲しいと思います。

飯田)コロナ禍の初期に看護師さんが、「感染が怖いからお店に来ないでくれ」と言われたという報道がありましたが、介護職の方にも同じようなことがあったかも知れません。

西田)施設のなかでクラスターが出たときに、なかにいるスタッフの皆さんは家族にうつしてしまうので家に帰れず、施設に泊まり込みで感染した患者さんたちの世話をされていたのです。

飯田)それも職業意識や心意気でやってくださったということですか?

西田)そうですね。個人の義務感に甘んじているのが現状です。きちんと評価しなければいけないと思います。

新行市佳アナウンサー、西田伸一氏、飯田浩司アナウンサー

往診に持って行くものはすべて消毒できるもの ~往診鞄もプラスチック製

飯田)医療提供体制についてもお聞きしたいと思いますが、第5波と第6波でだいぶ変わったということを、会長や副会長もおっしゃっていました。やはり違いましたか?

西田)ご存知のように、第5波のデルタ株は重症化する方が多かった。一方で第6波のオミクロン株は、毒性はそれほど強くないけれど、感染力が高いために感染者数が増えました。自宅で療養する、あるいは自宅で待機する人たちが、第5波のときは東京都で4万人ぐらいだったと思います。それが第6波のときは十数万人ですから、桁違いに多いですね。

飯田)その状況を町のクリニックとして支えていらっしゃるわけですが、西田先生は往診もなさっています。往診するとなると、いろいろなものを持って行かなければならないと思うのですが、先生の七つ道具的なものはありますか?

西田)とにかく大事なことは、「消毒できないものは持って行かない」ということです。例えば紙の場合、消毒するとダメになってしまいます。往診鞄もプラケースのものです。その鞄に消毒薬を振りかけても大丈夫なものを詰めて行きます。

飯田)お医者さんというと、大きく開く黒い革の鞄を持って行くイメージがありますが、それではないのですね。

西田)コロナの方を往診する場合は持って行きません。

「モルヌピラビル」「ソトロビマブ」の存在

飯田)薬ができてきたということは、やはり大きいですか?

西田)そうですね。我々にとっても武器ができたということです。第5波のときはステロイドや酸素投与、脱水の方には点滴というような対症療法しかできなかったのですが、いまは内服薬の「モルヌピラビル」もありますし、中和抗体薬の「ソトロビマブ」もあります。こういったものをご自宅で使っていただけるので、大きな武器ができたと思います。

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