なぜ音楽ビジネスに「音楽出版社」が必要か
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年4月29日 12時35分
![なぜ音楽ビジネスに「音楽出版社」が必要か](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/nipponhoso/nipponhoso_358222_0-small.jpg)
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(4月1日放送)にフジパシフィックミュージック会長の朝妻一郎が出演。音楽ビジネスにおける音楽出版社の役割について語った。
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※イメージ
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。3月28日(月)~4月1日(金)のゲストはフジパシフィックミュージック会長の朝妻一郎。5日目は、音楽ビジネスにおける音楽出版社の役割について—
黒木)音楽の著作権などを扱う音楽出版企業、フジパシフィックミュージックですけれども、改めまして、朝妻さんが書かれた本をご紹介させていただきます。『高鳴る心の歌 ヒット曲の伴走者として』というタイトルですが、これはこれから音楽業界に入るような方に、音楽業界がどのように成り立ってきたのかということを知ってもらいたい、勉強してもらいたいということで書かれたということですね。
朝妻)最近の若いアーティストの方は、YouTubeやTikTokなどで、自分で音楽をつくって、発表できてしまいます。それで世の中の人たちに受け入れられてしまうので、「音楽出版社もレコード会社もいなくてもいい」と思われる方も多いのです。
黒木)自分たちですべてできると。
朝妻)しかし、我々としてはそうではなく、我々が一緒に仕事をすることによって、あなたたちの命をもっと長くできる、あるいはヒットのサイズを大きくすることができるのです。「我々と組んだ方が絶対にいい」ということもここには込めています。
黒木)アーティストの音楽を守るということも音楽出版の役割であるということですよね。
朝妻)基本的に音楽出版というのは、作家の方と著作権の契約をして、「契約した楽曲が1円でも多く使用料を稼ぐようにありとあらゆることを考えて行動する」ということが基本的な仕事です。アーティストや作家にとっても自分たちの収入、あるいは自分たちのキャリアが伴走者と一緒に大きくなっていくということにつながると思うのです。
黒木)それで著書のタイトルに「伴走者」という言葉が綴られているわけですね。いまは音楽の聴き方が変化してきています。それについてはどのように考えていらっしゃいますか?
朝妻)TikTokなどの曲を聴いていると、早く本編のメロディーへ行こうということを感じます。昔であれば、イントロでいいメロディーだと感じて、イントロの素晴らしさがヒット曲につながるという要素がありました。でも、いまはイントロが短くなっているのです。それは、音楽を聴いている人にとってどうなのかなと思います。
黒木)イントロの素晴らしさがない。
朝妻)本当はイントロにも優雅なインストゥルメンタルの演奏があって、それからボーカルが入るという流れがあってもいいのにと思います。
黒木)そうですね。
朝妻)それから、いまはみんなイヤホンで聴きますが、「部屋で大きなスピーカーで聴く」という音楽の聴き方も必要なのではないかなと思います。「そんなことを言っていると年寄りだよ」と言われてしまうかも知れないけれども。
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『高鳴る心の歌 ヒット曲の伴走者として』(朝妻一郎/アルテスパブリッシング)
黒木)55年間、音楽出版ビジネスに携わってこられています。そのモチベーションは10代のころから音楽を聴かれていた、音楽の力を信じていらっしゃるというところでしょうか?
朝妻)それは変わらないですね。
黒木)音楽を守るということですか?
朝妻)音楽を愛して、音楽を守るということが、みんなの気持ちにあれば、絶対に大丈夫だと思います。音楽のない世界などは、考えられませんから。
黒木)悲しいことがもっと悲しくなったり、嬉しいことが倍に嬉しくなったり、いろいろな感情になりますものね。
朝妻)悲しさも、音楽で和らげられることがあります。
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朝妻一郎
朝妻一郎(あさつま・いちろう)/ フジパシフィックミュージック会長
■昭和18年 東京生まれ。
■昭和41年 株式会社パシフィック音楽出版に入社。
■昭和55年 常務取締役 就任。
■昭和60年 代表取締役 就任。
■昭和60年 合併により、「株式会社フジパシフィック音楽出版」と改称。代表取締役社長に就任。
■平成17年 代表取締役会長 就任。
■平成27年 株式会社フジパシフィックミュージックと改称。
■パシフィック音楽出版時代より、ザ・フォーク・クルセダーズの「帰って来たヨッパライ」、モコ・ビーバー・オリーブの「海の底でうたう唄」、加藤和彦・北山修の「あの素晴しい愛をもう一度」をはじめ、山下達郎、大滝詠一、サザンオールスターズ、オフコースなど多くのアーティストのヒットづくりに携わる。
■2022年2月28日に著書『高鳴る心の歌 ヒット曲の伴走者として』(アルテスパブリッシング)を発売。
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