「セ・リーグもDH制にするべき」宮本和知が強く訴えるわけ
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年4月30日 20時0分
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(4月22日放送)に元プロ野球選手でプロ野球解説者の宮本和知が出演。これからのプロ野球のあり方について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。4月18日(月)~4月22日(金)のゲストは元プロ野球選手でプロ野球解説者の宮本和知。5日目は、これからのプロ野球について—
黒木)これからのプロ野球についてお話をさせていただきたいのですが、野球界に変化は感じますか?
宮本)これからのプロ野球は、セ・リーグもDH制にしていかなければいけません。
黒木)DH制とは何ですか?
宮本)「指名打者制」と言って、いまパ・リーグのソフトバンクなどは、ピッチャーは打席に立たないのです。
黒木)そうですね。
宮本)DHということで指名打者が打席に入ります。セ・リーグはピッチャーが打席に立ちます。そうなるとパ・リーグとセ・リーグで野球が変わってしまうのです。
黒木)同じにしないといけないですよね。
宮本)ですよね。黒木さん、言ってやってくださいよ。これは原監督をはじめ、みんな思っていることなのです。おかしなルールです。
黒木)なぜ違うのですか?
宮本)昔からこのようなルールなのです。アメリカのメジャーリーグにはアメリカン・リーグとナショナル・リーグとありますが、昨年(2021年)まではアメリカン・リーグだけがDH制だったのです。しかし、2022年からは両リーグともDHになりました。
黒木)大谷翔平選手も。
宮本)そうなのです。マウンドを降りてもDHでは入れるということになりました。
黒木)打席に立つときはピッチャーではなく、DHとしてなのですね。
宮本)パ・リーグはピッチャーが打席に入らないので、「こいつは打つだけならすごいぞ」というようなバッターがDHとして入ります。そうなると、パ・リーグの方が抑えるのが難しくなります。そして同時にパ・リーグのピッチャーは成長していきます。
黒木)その強打者と対峙するわけですから。
宮本)セ・リーグのピッチャーに関しては、打てなくても、9回のうち3回くらいは打席が回ってくるわけです。
黒木)1試合のなかで。
宮本)好機に打席が回ってきても、その3回は点が入りづらいことになってしまう。そのようなところでセ・リーグとパ・リーグ野球の差が出てきてしまうのです。2021年はヤクルトが勝ちましたが、日本シリーズでは我々ジャイアンツもずっとソフトバンクに勝てませんでした。
黒木)セ・リーグが負けることが多い。
宮本)これからはルールを一緒にしなければいけないと思います。
黒木)ではまずセ・リーグとパ・リーグのルールからですね。
宮本)いまの私の立場としても、そのようなことを訴えていきたいと思います。
宮本和知(みやもと・かずとも)/ 元プロ野球選手・プロ野球解説者
■1964年2月13日生まれ。山口県下関市出身。
■下関工業高校卒業後、川崎製鉄水島に入社。
■1984年、全日本のメンバーとしてロサンゼルスオリンピックに出場し金メダル獲得。
■1984年、ドラフト3位で読売ジャイアンツに入団。左のエースとして13年間プレー。通算成績66勝62敗4セーブ・防御率3.60。
■引退後は、テレビのスポーツキャスターなど、さまざまなメディアで活躍。
■2007年にはロサンゼルスでスポーツ心理学を学びライセンスを取得。
■2019年シーズンから読売ジャイアンツの投手統合コーチに就任。21年ぶりの現場復帰。2019年・2020年の連覇に貢献。2021年シーズンをもって退任。
■2022年からは球団社長付アドバイザーに就任。並行して日テレジータス・ニッポン放送の野球解説者に復帰。
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