小学校中退から東大植物学を支えた秀才 朝ドラ主人公・牧野富太郎とは
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年6月8日 11時0分
![小学校中退から東大植物学を支えた秀才 朝ドラ主人公・牧野富太郎とは](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/nipponhoso/nipponhoso_365925_0-small.png)
6月5日(日)、女優の戸田恵子がパーソナリティを務めるラジオ番組「戸田恵子 オトナクオリティ」(ニッポン放送・毎週日曜14時~14時30分)が放送。2023年度前期に放送されるNHKの朝ドラ『らんまん』で、俳優の神木隆之介が演じる主人公、植物学者・牧野富太郎(まきの・とみたろう)について特集した。
「日本植物学の父」「植物の神様」と言われる牧野博士。日本全国の野山を歩いて集めた標本はおよそ40万点、名前を付けた植物がおよそ1500種類。それまでは、食べられる植物や、鑑賞される花や草には名前が付いていたが、その他は雑草や野草として扱われる「名もなき植物」だった。
■小学校を辞め、花や草を観察する日々
牧野博士が生まれたのは1862年。鎖国が解かれ、ヨーロッパやアメリカ等から異国の文化がどっと押し寄せた時代。高知県の村の名家に生まれたが、幼い時に両親を亡くして祖母に育てられた。子どもの頃は痩せて病弱だったが、花や草を見るのが好きで、野山を歩くうちに体力がついたそう。
村の“お坊ちゃま”で、寺子屋に通って読み書きを習い、やがて塾に通って年上の塾生と肩を並べて勉強。その後、学校制度が始まって小学校ができるが、その時はすでに13歳。「授業の内容が馬鹿馬鹿しい」と、2年生で中退。それからは家で本を読み、野山を歩き回って気になる草木を観察したり、絵を描いて過ごしたりしていたそう。村の医者が持っていた薬草の専門書に夢中になり、祖母に頼んで全20巻を購入した、という話もある。
■“雑草”という草は無い!
植物の分類学に目覚めると、19歳のときに上京。上野で開催された博覧会を見学し、最新の顕微鏡や貴重な本を手当たり次第に購入。一度は故郷に帰ったものの、「雑草なんて草は無い! 自分の手で日本の植物の全てを明らかにしたい!」という思いから、家業を継がずに再び上京。
いきなり東京帝国大学(東京大学)の植物学教室を訪ね、自分が作成した植物図や標本を見せると、その正確さや本格的なことに驚いた矢田部教授から認められ、教室の自由な出入りが可能に。東大の植物学教室で貴重な資料を見られるようになり、どんどん知識を吸収し、それまで大学でも名前を付けられないままだった標本も、次々と分類して成果をあげていく。
■同業者からねたまれ、東京大学「出禁」に
学歴のない若者の活躍に、ねたむ声や批判の声もあがり、ある日突然「今日からは教室に出入りするな」「大切な資料も貸すことはままならぬ」というお達しを受ける。
失意のどん底に落とされ、さらに、借金が膨れ上がるなどのつらい経験も。しかし、仲間や結婚した妻の支えもあり、再び研究に打ち込み、一度は「出禁」となった東京大学にも講師として復帰。数々の研究の成果が広く知られ「博士号を贈ろう!」という動きも出て、昭和2年、東京帝国大学理学部教授会で満場一致で博士号が贈られた。
この日の放送を振り返って、戸田は「牧野さんが描いた絵とか、ウェブでいろいろ見たんですが、ヨーロッパの絵葉書みたいな感じのタッチの絵なんですよ。ポストカードになっていたら、是非買ってみたいなと思うくらい素敵な、柔らかい感じの描き方で。葉っぱ一枚にしてもすごく細かくて、素晴らしいなと思いました」とコメント。
「雑草」と呼ばれていた草の一本一本を愛し、名前を付けた牧野博士。最近は朝ドラに向け、彼にまつわるさまざまな企画展が開催されるそうなので、のぞいてみては。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
浜辺美波「徹子の部屋」初出演で神木隆之介からアドバイス「支えてもらいながら」朝ドラ夫婦役も回顧
モデルプレス / 2024年7月24日 13時22分
-
「岩にしみ入る蝉の音」はどんな鳴き声だったのか…松尾芭蕉の有名な俳句を巡っておきた大論争の結末
プレジデントオンライン / 2024年7月21日 10時15分
-
東京大学の農場でトマトを育てて分析してみた!『美しいトマトの科学図鑑』発売。
PR TIMES / 2024年7月10日 18時15分
-
六甲高山植物園 鮮やかな六甲ブルー牧野富太郎が命名したヒメアジサイが見頃
PR TIMES / 2024年7月5日 17時45分
-
六甲高山植物園 鮮やかな六甲ブルー牧野富太郎が命名したヒメアジサイが見頃
@Press / 2024年7月5日 16時45分
ランキング
-
1“テレビから消えた”ウーマン・村本大輔。ニューヨークに拠点を移した今、日本に思うこと
日刊SPA! / 2024年7月30日 8時52分
-
2「内P」復活とテレ朝の思惑 過去に不倫疑惑の〝出禁〟騒動も…松本人志不在で高まる内村光良のカリスマ性に「当然の成り行き」
zakzak by夕刊フジ / 2024年7月30日 6時30分
-
3《熱愛報道後の急転直下》山本舞香が「元祖ギャルモデル事務所」に電撃移籍 私服は背中がパックリ、ヤンチャさは「平成ギャル以上」
NEWSポストセブン / 2024年7月30日 11時45分
-
4綾瀬はるか「結婚」秒読みか?ジェシーとの交際は“ホリプロ公認”…五輪終了後の動向に要注目
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月30日 11時13分
-
5杏がパリ五輪特需で「1人勝ち」? フランス在住の有名人で「若い世代の支持率が圧倒的」な深い理由
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月30日 9時26分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)