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日本の「国民皆保険制度」の素晴らしさ

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年6月30日 11時20分

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東京都医師会広報委員で「新田町ビル診療所」院長の坪田淳氏が6月23日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。日本の国民皆保険制度について解説した。

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

国民皆保険制度 ~すべて公のものでカバーできる

飯田浩司アナウンサー)国民皆保険は、日本が世界に冠たる制度です。スタートが半世紀以上前なのですね。

坪田)そうですね。

飯田)1961年にスタートしていますが、日本独自の制度なのでしょうか?

坪田)他の国に皆保険がないわけではないのですが、すべて公のものでカバーできているというのは日本しかありません。

日本中のどこの病院でも質の高い医療を受けることができる

飯田)日本は保険診療があるからこのくらいの金額で済んでいるけれども、例えばアメリカであれば、盲腸の手術で数百万円という治療費がかかってしまうと言われます。

坪田)そうですね。

飯田)皆保険の利点で費用の部分がありますが、それ以外のメリットとして、どんなところが挙げられますか?

坪田)日本中のどこの病院にかかっても、同じような質の高い医療を受けることができる。本人負担が少なく、安い金額で受けることが保障されているのは、優れた制度だと思います。

飯田)日本全国どこの病院でも。

坪田)かかりつけの先生がいらっしゃるでしょうけれども、出張で長期間、地方に行かなければいけないというときに病気になっても、その地域で同じ医療が受けられます。そこの先生に診てもらって、帰ったら、またかかりつけの先生に診てもらっても構わないのです。

飯田)かかりつけ医の話になると、イギリスの家庭医制度がよく引き合いに出されますけれども、あの場合は、出張に行ったときに病気になったらどうするのでしょうね。

坪田)難しいですよね。例えば「盲腸で入院、手術しなければいけない」ということになっても、そのときに重症でなければ、順番待ちをしないとならない。受診が2ヵ月後などという、よくわからない状態になってしまいます。

新行市佳アナウンサー、坪田淳氏、飯田浩司アナウンサー

医療資源の適正化

飯田)負担額が何度か改定されています。また、大病院で診察を受ける場合、かかりつけ医等の紹介状なしだと負担額が高くなるなどということがあります。

坪田)「医療資源の適正化」という言い方をしますけれども、要するに町医者は町医者の仕事をする。大きい病院は大きい病院で、設備が整った環境で専門性の高い治療をするということで、役割分担をしようと。

飯田)役割分担を。

坪田)患者さんの判断で大きい病院に行く前に、ゲートキーパーを通ってから、その人の判断で保険を使っていただくというのが主旨だと思います。突然行くと、それなりの設定費用を払わなければならないのです。

飯田)それをイギリス式に「あなたのかかりつけ医はここだから、ここ以外ないよ」と強制するか、金額によってグラデーションを付けてやんわり誘導するかの違いがある。

坪田)政府がいまやろうとしている「かかりつけ医」がそれに近い状態です。選ぶ権利は患者さん側にもあると思うので、手を挙げた医者しか主治医になれないというのは変な話だと思います。内科医でなくても、眼科でも耳鼻科でも皮膚科でも、普段からつきあいがあって、話ができる先生でいいと思います。その先生がかかりつけ医になって、紹介状を書いてもらえばいいのです。

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