安倍元首相暗殺事件の背景は本当に経済的私怨なのか? 辛坊治郎「予断捨て解明を」
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年7月14日 19時0分
キャスターの辛坊治郎が7月14日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。安倍晋三元首相の暗殺事件をめぐり報道される背景に違和感を訴えた。
産経新聞によると、自民党の安倍晋三元首相が暗殺された事件で、殺人容疑で送検された無職、山上徹也容疑者が、母親が入信していた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に関連し、「自分が安倍氏を襲えば家庭連合に非難が集まると思った」との旨の供述をしていることが分かった。
辛坊)今回の事件の背景に関して、私はここにきて見方が少し変わってきています。捜査関係者やマスコミは、山上容疑者が供述した動機について、「母親が(旧統一教会合)に入信し、多額の寄付をして生活が困窮した」「(家庭連合と安倍氏が)つながりがあると考えた」としています。私も、事件の構図はその方向性でほぼ間違いないとは思っています。しかし、あくまでも「ほぼ間違いない」であって、100パーセントではないのではないかと思い始めているんですよ。
というのは、あまりにも話が全て符合し過ぎているんです。「推理小説と一緒にするな!」と言われるかもしれませんが、「あまりにも全部が一致しているときには、どこかを疑ってかかったほうがいい」というのは定石です。山上容疑者が事件前日、家庭連合の関連施設に向けて銃の試し撃ちをしていたという報道がありました。この山上容疑者の行動に、私はものすごく違和感を持ちました。
なぜなら、山上容疑者の最終目的が安倍元首相の襲撃だとするならば、事前にそんな目立つような行動はしたくないわけじゃないですか。最終目的を遂げる前に捕まってしまっては意味がないわけですからね。でも、試し撃ちをしたとされる関連施設の周辺の防犯カメラには、山上容疑者が運転しているとみられる車が映っていたという報道もあるんです。私の感覚からすると、そういうことを果たして事前にするのかと疑問に思いますね。
にもかかわらず、現在の報道は一方向しか向いていません。しかも、警察にとっても「宗教が原因」のほうが言い訳しやすいわけです。なぜなら、政治目的のテロと個人の経済的な恨みでは、事件の構図が全く変わってくるからです。今回の警護、警備を完全に失敗した警察の立場からすると、個人的な経済面での恨みに基づく犯行ではなく、政治目的のテロを防げなかったということになれば、ものすごい落ち度になり、非難のされ方が随分、違ってきます。その思惑にマスコミが乗っかってしまっているようにも見えます。
繰り返しますが、私は、山上容疑者の動機、事件の背景は捜査関係者やマスコミが向いている方向性で99.9パーセント間違いないと思ってはいます。しかし、今回の事件を捜査する立場の人たちは、そうした予断を捨て、残りの0.1パーセントかもしれないけれども、実はその方向性自体が偽装であり、別の動機、背景があるんじゃないかと疑問を持ちながら調べる必要があると思います。報道する側も、もう少し慎重になる必要がありますね。
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