宇宙から管理されている牛が鹿児島県に!? “宇宙牛プロジェクト”とは
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年7月31日 12時0分
![宇宙から管理されている牛が鹿児島県に!? “宇宙牛プロジェクト”とは](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/nipponhoso/nipponhoso_376952_0-small.jpg)
土田晃之がパーソナリティ、新内眞衣がパートナーを務めるラジオ番組『土田晃之 日曜のへそ』(ニッポン放送・毎週日曜12時~)の7月24日(日)の放送の中で、宇宙から放牧地の牛を管理する壮大なプロジェクトに驚愕する一幕があった。
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※イメージ
同番組内で放送中のコーナー『宇宙のへそ』では、毎週、つい「へーそーなんだ!」と言いたくなる宇宙ニュースや宇宙雑学を紹介しているが、この日は、鹿児島県のとある牧草地で実証実験が進められている人工衛星などを使って離れた場所から効率よく“牛”を管理する、通称“宇宙牛プロジェクト”について取り上げた。
番組では、プロジェクトの代表を務めている鹿児島大学農学部の後藤貴文教授が電話出演し、“宇宙牛プロジェクト”の詳細やきっかけなどを解説した。
新内:改めて、“宇宙牛プロジェクト”とはどういうものなのか教えてください!
後藤:“宇宙牛プロジェクト”というのは、日本の国土を利用して、放牧された牛を飼う場合に、宇宙技術――(例えば)日本の「みちびき」などの人工衛星を使ってダイナミックに牛の管理を行おうというプロジェクトです。
土田:ダイナミック過ぎますけどね(笑)宇宙から牛の管理って!
新内:相当、凄いですよね!
後藤教授の言葉通り、“ダイナミック”なプロジェクトだが、始めたきっかけは深刻な日本の畜産農家を救うためだった――
新内:“宇宙牛プロジェクト”を始めたきっかけは何だったんですか?
後藤:私は放牧で牛を飼おうという研究をしているんですが、日本の従来の(牛の)飼い方というのは“加工型畜産”という形なんです。餌を海外から輸入して、牛舎の中で閉じ込めて飼おうと。そこで色んな美味しい霜降り肉ができるんですけども、ロシアのウクライナへの侵攻で穀物を生産する場所であったウクライナが大変な状況になっていることで、今、餌(輸入飼料)の価格が上がっているんです。なかなか畜産農家さんは厳しい経営状況になっているんですね。
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そんな中、後藤教授が目を付けたのが、日本各地にある限界集落や耕作放棄地などの土地だったという――
後藤:そういう中でもう少し“放牧”を使って(牛の管理を)やりたいと。日本を見ると地方には限界集落や使われなくなった耕作放棄地などがたくさんあります。
土田:なんだかんだ土地はあると。
後藤:そうですね。そういう土地を活かして日本でも牛肉を作っていけないかということで、放牧を行ってきたんですが、その中で(課題となるのが)管理ですね。山の中や限界集落に牛を100頭や200頭とか放した場合にどうやって管理するんだという色々な課題が出てきたんですね。それを宇宙技術を使うことで効率的に、あるいは省力的に牛を管理して、美味しいお肉がたくさんできないかという考えから(“宇宙牛プロジェクト”が)始まりました。
“宇宙牛プロジェクト”では人工衛星を利用しているということで、把握できる情報は様々。
新内:(宇宙から管理することで)牛の位置情報以外に分かることってあるんですか?
後藤:衛星には2つのタイプがありまして、カーナビのように位置を、測位というんですが、位置を測るための衛星、そしてもう一つはグーグルマップのように衛星から写真を撮影して、地上がどのような状況かを見るタイプのものがありますよね。そういうものを使って、放牧地の草が牛を放牧することによってどう変化するのかを見て、「横の放牧地に牛を移そうかな」とか、あるいは「この辺の草は良く生えて、この辺の草は生えていないな」なども分かるようになっています。測位という位置を測るタイプ(の人工衛星)では、牛がどのくらい歩いたのかなどコンディショニングと言われますが、牛がどういうエネルギー消費をしたのかなども分かるようになってきました。
その他にも後藤教授は遠隔で牛に餌を与えることが出来る自動給餌装置も開発しており、都心部に住みながらスマートフォンを操作するだけで地方で放牧している牛に餌を与えることも可能になっているとのことで、土田も「人は住んでいないけど、この島、牛だらけ。でも、(遠隔で)管理することが出来るかもしれない」と感嘆した。新内も「国産牛がもっと増えるかもしれないですね」と未来への展望を語ると土田は「赤身の肉が増えて欲しいですね」と期待を膨らませた。
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