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中国による台湾侵略の可能性は? 米・ペロシ下院議長の突然の台湾訪問の意味

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年8月3日 11時35分

中国による台湾侵略の可能性は? 米・ペロシ下院議長の突然の台湾訪問の意味

明海大学教授で日本国際問題研究所主任研究員の小谷哲男が8月3日(水)、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』に出演。8月2日深夜に台湾を電撃訪問したアメリカのペロシ下院議長の狙いを解説した。

台湾の立法院(国会)を訪れるペロシ米下院議長=2022年7月3日、台北(ロイター=共同)写真提供:共同通信社

アジア歴訪中のアメリカのナンシー・ペロシ下院議長が8月2日深夜、訪台するのかどうかが注目される中、台湾の首都、台北の空港に降り立った。現職の下院議長の台湾訪問は1997年以来25年ぶりとなる。ペロシ議長は大統領権限を継承する順位が副大統領に次ぐ2位の要職で、それゆえに、中国政府は台湾訪問に強く反対していて、地域の緊張がいっそう高まることが懸念される。

今回のペロシ氏の訪中の背景について、小谷氏は、「ペロシ氏は本来、4月に台湾を訪問する予定だったが、コロナ陽性になり延期していた。この当時から中国はあらゆるチャンネルを駆使して、ペロシ氏の訪中はレッドラインだと警告していた」と語った。先月末、今回の訪中直前、オンラインで米中首脳会談があり、その際も中国側は訪台を見送るよう牽制した。中国はバイデン大統領がペロシ氏を説得して見送りするよう期待していたが、これは多分に「中国による“警告を発した”という国内向けアピール」という要素が強かった、と小谷氏は語った。

飯田アナウンサーが「次の中間選挙で不利だとされる 民主党が、選挙に負けることを見越してレガシーづくりのために訪台したという報道もあるが?」と尋ねると、小谷氏は「今回の訪台で中間選挙の結果が不利であることは変わらないし、このことはペロシ氏も認識している。その意味ではレガシーづくりと言えるのかもしれない。一方で、ワシントンポスト誌に訪台の目的についてペロシ氏は『中国から圧力を受ける台湾に対して、同じ民主主義の国として強い支援を示したい』と答え、人権派らしい想いものぞかせた」と答えた。

番組コメンテーターのジャーナリスト・佐々木俊尚氏から「台湾の受け止め方はどうか」との質問に対し、小谷氏は「反応は割れている。アメリカの強い関与を歓迎する向きもあれば、これまでにない規模の中国による軍事演習について懸念する声もある」と言及した。

小谷哲男

中国の軍事演習がそのままエスカレートして台湾侵攻が行われることはない、と小谷氏は予測しているが、「演習は台湾近海を全て囲むように行われ、与那国島(台湾から180キロ)近海でも演習を行うことから日本の先島諸島への影響もしっかり考えておく必要がある」と、警鐘を鳴らした。

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