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岸田首相“全数把握”見直し 「そんな理由でやめるなら、今までは何だったんだ」辛坊治郎苦言

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年8月28日 17時45分

岸田首相“全数把握”見直し 「そんな理由でやめるなら、今までは何だったんだ」辛坊治郎苦言

キャスターの辛坊治郎が8月25日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。新型コロナウイルス陽性者の全数把握をめぐり、政府が医療現場の負担を理由に見直したことについて、「そんな理由でやめるなら、今までは何だったんだ」と苦言を呈した。

記者の質問に答える岸田総理 ~首相官邸HP『NPT運用検討会議の結果の受け止め等についての会見』より https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202208/27bura.html

岸田文雄首相が新型コロナウイルス陽性者の全数把握の見直しについて自治体の判断で可能にすると発表したことに対し、東京都の小池百合子知事は24日、見直しに慎重な姿勢を示した。また、根本問題は電子カルテと陽性者情報を管理する「HER-SYS(ハーシス)」が連動していない点だと、陽性者管理のデジタル化の問題点を指摘した。

辛坊)問題の本質は、医療現場が「もう無理だ」と言っているから緩和するというのなら、「そもそも全数把握なんて必要なかったじゃないか」という点です。そんないい加減な話がありますか。現場がどれだけ悲鳴を上げようが、やらなければいけないことは、やらなければいけないんです。そうでなければ、「えっ? その程度のものだったのか」という話になってしまうわけです。現場の負担は軽くなるでしょうが、逆に「今まで徹夜で入力していた苦労は何だったんだ」という声も出てきてしまいますよ。

対策を緩和するなら見直しの方向性として、必要ならば人手を手当てしてでも全数把握を続けるとか入力項目を変更する、あるいはハーシスを使ったシステム自体を変えることの検討が必要だったと思いますね。また、人手でいちいち入力しなくても、健康保険証やカルテを連動させ自動的に入力できるようにすることも検討すべきです。小池都知事の発言にもあるデジタル化の問題です。もっとも、日本では人権問題という発想でクレームが出るので、自動化は構築しにくいところではありますけれども。

ハーシスを使った全数把握の目的はもともと、感染を防止するために誰が感染しているか、濃厚接触者はどこにいるか、そうしたことを政府がしっかりと追跡できるシステムを作るためだったはずです。しかし今や、すごい数の感染者がいて、さらには検査をしていないから把握できない無症状の感染者がどれだけいるか分からない状況です。一方で、死者数が急増しているわけでもありません。そもそも、濃厚接触者の特定すらやめてしまっている中で入力する必要があるか、私は疑問ですね

政府の新たな方針では、高齢者や重症化リスクのある人は引き続き入力することになりました。しかし、その人たちだけを入力することに何の意味があるか、こちらも私は疑問です。入力したら、その人たちに関しては保健所がずっと見守ってくれるんでしょうか。そんなことはないですよね。体調が悪くなっても、ハーシスを使ってその人を手助けしてくれるわけではありません。体調が悪くなった人は、それぞれ自分や家族らで救急車を呼ぶなどするしかないわけですから、ハーシスなんて関係ないんです。

今回の緩和にあたり、今までお話ししたような議論はありませんでした。入力が必要ではないのなら、やめればいいだけの話です。それなのに、この中途半端な決め方は何なんですかね。加えて、岸田政権の腰が引けている様子もはっきりしました。全数把握の見直しは政府が指示せず、各自治体に丸投げした形です。こんな言い逃れが許されますかね。あまりにも、やり口が卑怯ですよ。「自治体任せにすれば、政府への反発を回避できる」という思惑が見え見えです。

(※編集部注:このあと27日、岸田首相は「全数把握」の見直しについて「全国一律で導入することを基本として考えている」と述べ、自治体対応から方針を転換した)

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