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自民は議員応援もほとんどなく「捨てている」ような印象も 沖縄知事選で現職の玉城氏が再選

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年9月12日 18時0分

自民は議員応援もほとんどなく「捨てている」ような印象も 沖縄知事選で現職の玉城氏が再選

当選確実の報を受け、花束を手に笑顔を見せる玉城デニー氏=11日午後、那覇市

ラジオ沖縄・制作報道局長の小磯誠氏が9月12日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。現職の玉城デニー候補が再選した沖縄県知事選挙について語った。

当選確実の報を受け、花束を手に笑顔を見せる玉城デニー氏=2022年9月11日午後、那覇市 写真提供:時事通信

沖縄県知事選挙、現職の玉城デニーさんが再選

任期満了に伴う沖縄県知事選挙は9月11日に投開票が行われ、無所属で現職の玉城デニー氏が2度目の当選を果たした。

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玉城デニー沖縄県知事)県民の皆さまからの信頼と「これからも頼むぞ」という、その希望を託していただいた結果に対し、改めて心から感謝を申し上げます。間違いなく今回は辺野古の新基地建設が大きな争点でした。明確な争点となった私の2期目の再選。この県民の思いは1ミリもブレていないという結果だったというように受け止めています。

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飯田)玉城さんは4年前、翁長前知事の死去に伴う沖縄県知事選で初当選され、今回は普天間飛行場の名護市辺野古への移設反対、あるいは子どもの貧困対策などを訴えていました。一方で、普天間飛行場のある宜野湾市の市長選も行われました。こちらは移設容認派の松川正則さんが再選されています。20時に投票箱が閉まった時点で、各社がデニーさんの「当選確実」という報道を打ちました。この差、また内容はどのような分析が多いですか?

小磯)デニーさんの圧倒的な知名度と、任期4年間の実績が票を固めた。つまり、信任投票だったということも大きいかも知れません。

飯田)今回は台風の接近もありましたし、選挙期間中に2つの台風が来たということですが、この辺りの影響はいかがでしたか?

小磯)投票率は下がりましたが、先島の方の一部ということもあったので、さほど大きな影響はなかったのではないでしょうか。人口の多い沖縄本島地域はさほど影響もありませんでした。

移設容認を打ち出した佐喜真候補 ~玉城候補の追い風になった可能性も

飯田)先ほど、玉城候補のコメントにもありましたが、「辺野古」という単語が出てきました。この辺りは、実際の争点だったということですか?

小磯)今回、対抗馬の佐喜真さんが「移設容認」を打ち出しましたので、明確な1つの争点になりました。前回はその辺りを明確にはしないという自公の戦略があったのですが、今回、それが明確な争点になったことが、玉城さんにとって追い風になったと言えるかも知れません。

旧統一教会問題の影響も大きかった

飯田)直近では参議院選挙がありましたが、ここではオール沖縄の候補と自公の候補がかなり競っていました。それと比べると、今回はデニーさんが有利に選挙戦を運んだというところですか?

小磯)そう思います。選挙戦の前に旧統一教会問題があり、佐喜真さんが8回ほど関連イベントに出てしまったということで、影響はかなり大きかったと思います。しかも、8日に茂木幹事長が自民党内の調査結果を出してしまい、佐喜真さんに対する配慮がなかったように感じました。

飯田)告示の段階でその話が出ていましたので、佐喜真さんも記者会見を開いてきちんと説明するということでしたが、県民の方々も否定的に受け止めた部分が大きかったのでしょうか?

小磯)かなり大きかったと思います。沖縄県知事選は他県と違って熱を帯びる選挙戦になるのですが、私の皮膚感覚としては、今年(2022年)は若干静かだなという感じはしました。

飯田)玉城さんの最初の1期4年のなかで、オール沖縄のビジネス界から来られている方々が離脱するということがありました。その影響はなかったのですか?

小磯)オール沖縄としては、何とか勝ちにつながったということが言えるかも知れません。

議員の応援もほとんどなく、静かであった今回の知事選への自公の対応

慶応義塾大学教授・松井孝治)いまおっしゃった自民党の茂木さんの判断ですが、事前調査が私たちのところへも伝わってきました。見方によってはある種、勝ちにはつながらないけれども、「ここまで戦ったのだから」という感じで予防線を張ったようにも見えたのですが、自公の対応を地元で見られていて、どんな感じだったのでしょうか?

小磯)4年前は多くの自民党議員の皆さんが応援に入っていたのですが、今回はそういった動きもほとんどなく、静かでした。一般の有権者の皆さんとしては、「(自公は)捨てているのかな」という感覚があったかも知れません。

下地幹郎候補の出馬も佐喜真氏に影響

飯田)沖縄県知事選というと、保革対立というイメージがありますが、今回は下地幹郎さんも出ていました。保守分裂の形と言えるかも知れませんが、この辺りの影響はありましたか?

小磯)若干の影響はあったと思われます。5万票あまりを得票していますので、これがもし、すべてという言い方はおかしいですが、佐喜真さんに入っていたとすると、かなり差は縮まっていました。下地さんも選挙戦前に自民党復党を模索するなど、いろいろな動きもありました。この辺りも有権者に対して影響があったかも知れません。

基地問題で距離ができてしまった国との関係をどのように修復するか ~新型コロナの問題や子どもの貧困問題は国との連携が必要

飯田)この先、2期目に入る玉城さんですが、沖縄経済は新型コロナの影響を相当受けています。どのようなことが課題になりますか?

小磯)新型コロナの問題、それから子どもの貧困対策が打ち出されています。これは県というより、国と連携した上で対応していかなければいけません。そういった意味では、基地問題でかなり距離ができてしまった国との関係を、どのような形で修復していくのか。そのためには中央と交渉できるような人をブレーンとして入れるなど、いろいろなことをやっていく必要があるのではないでしょうか。どうやって話し合いをしていくかということです。

安全保障問題については先島諸島の人と沖縄本島の人の間に若干の意識のズレが ~基地問題の方が大きい

飯田)選挙の直前には、先島の排他的経済水域に中国がミサイルを撃ち込んできました。安全保障については議論になっていますか?

小磯)議論として、もちろん出ることは出るのですが、まずは辺野古への移設問題がどうなるのか、現在の基地問題はどうなるのか。こちらの問題の方が大きいですね。ですから、先島の方と沖縄本島の方では、私たち県民の間でも、若干の意識のズレのようなものがあるかも知れません。

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