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ウクライナ軍反転攻勢の背景に、「ロシア軍の裏をかく」作戦

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年9月14日 17時50分

ウクライナ軍反転攻勢の背景に、「ロシア軍の裏をかく」作戦

慶應義塾大学総合政策学部准教授の鶴岡路人が9月14日(水)、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』に出演。ロシア軍による軍事侵攻が続くウクライナの反転攻勢について、その成果の理由やロシア軍の実態を分析した。

ウクライナ東部ハリコフ州で、パトロールするウクライナ兵 2022年9月9日(ゲッティ=共同) 写真提供:共同通信社

ゼレンスキー大統領は9月12日「東部と南部で6000平方キロメートル以上を解放した」と発表し、反撃をさらに進める考えを示した。2月にロシアがウクライナに侵攻してから200日となる今、ウクライナ軍がこれまでで最大とみられる反攻の成果を挙げられたのはなぜなのか。

飯田浩司アナウンサーの「ウクライナ軍のスピードが速すぎやありませんか」との問いに対し鶴岡は「ウクライナにとってもこのスピードは驚きではありつつ、ウクライナは作戦を立てていた」と答えた。そして「ロシア軍に正面から戦って勝ったということではない。ウクライナ軍は『南部を奪還する』と猛アピールしていたが、そのことによってロシア軍は東に配置していた部隊を南部に動かした。手薄になった東部をアメリカなどの手引きで衛星で確認し、進軍した。ウクライナ軍の頭脳、分析の勝利ではないか」と分析した。

実際、ヨーロッパでの報道によると、手薄になったロシア軍は士官が下士官を置いて逃げた。また、兵隊が個人レベルで制服を脱ぎ捨て服を奪い、車を盗んだり自転車に乗ったりして一目散に逃げた、とされている。鶴岡は「部隊として『退却』も出来ていなかった」と見ている。

飯田アナウンサーから「ウクライナに攻め入っているロシア軍兵士は、貧しい地域の人たちだと言われているが?」と問われると、鶴岡は「確かにロシア軍兵士は裕福なモスクワ、サンクトペテルブルクの人たちではない。彼らの間では自分の家族が死んだという人は少なく、自分たちの戦争ではないと思っている」とロシア国内における格差について触れた。

そのうえで「注目すべきは、9月12日から始まった『EUのビザ停止措置』。EUはロシアへの制裁の一環として、ロシア人観光客のEU域内への受け入れを事実上制限することを正式に決定した。ヨーロッパに行きにくくなることで不満を抱えるロシアの富裕層が、ロシア政府にどのように影響を与えるか。EUではそこに期待しているところがあるのではないか」とその意図を汲み取った。

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