五輪汚職事件 大会組織委元理事4度目起訴 「5度目の逮捕はない」辛坊治郎が語るその理由
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年11月10日 21時0分
![五輪汚職事件 大会組織委元理事4度目起訴 「5度目の逮捕はない」辛坊治郎が語るその理由](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/nipponhoso/nipponhoso_398537_0-small.jpg)
キャスターの辛坊治郎が11月10日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で大会組織委員会元理事が4度目の起訴をされたことに関し、「5度目の逮捕はないと思っていた」と語った。
![](https://news.1242.com/wp-content/uploads/2022/11/2022110912891RS.jpg)
2017年2月、東京五輪・パラリンピック組織委の理事会に臨む高橋治之被告(中央)。左は森喜朗会長(当時)=東京都港区 写真提供:共同通信社
東京五輪・パラリンピックのスポンサー契約をめぐる汚職事件で、東京地検特捜部が9日、広告大手「ADKホールディングス」などから計約5400万円の賄賂を受領したとして、受託収賄罪で大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者(78)を追起訴した。起訴は4度目。この汚職事件をめぐっては計15人が起訴され、賄賂は5社で計約2億円に上っている。高橋被告は否認しており、法廷で検察側と全面対決する見通しだ。
辛坊)4度目の逮捕のときに、私は「これで(再逮捕は)終わりだ」という感覚を持っていました。なぜなら、4度目の逮捕は2つの資金提供ルートを1度の逮捕にまとめたからです。検察の過去の手法から考えると、5回目の逮捕をするつもりなら、逮捕を2度に分けていたはずです。
それにしても、検察の手法は異常です。日本の検察が国際的な司法の枠組みの中で常に批判の対象となっている理由は、自供を得るまで何度も逮捕を繰り返すためです。日本では通常の犯罪の場合、1度の逮捕で取り調べができるのは20日が上限です。本来ならば、最初に全ての案件をまとめての逮捕、起訴し、その後は裁判所に判断してもらうというのが筋道です。しかし、日本の検察は平気で何度も逮捕を繰り返します。
高橋被告も再逮捕が繰り返され、4度目の起訴までに80日以上、延々と拘束されています。しかし、検察は高橋被告から自供を引き出せていません。過去のケースでは、本人が自供しないと検察は保釈請求に反対します。逆に、本人が自供している場合は保釈請求に同意するという傾向があります。高橋被告も自供していれば保釈されていたと思いますよ。
検察としても、本人の自供があれば、裁判で手間が省けます。高橋被告についても検察は当初、そうした手間が省けるパターンを目論んでいたのでしょう。しかし、そうはいきませんでしたね。高橋被告は徹底して否認していますから、否認のまま裁判に突入するでしょう。そうなると、検察にとっては面倒なことになります。否認している高橋容疑者の有罪を立証しなければならなくなりますからね。
検察が高橋容疑者の逮捕を4度に抑えたのは、「さすがに5度も逮捕すると、これまで批判してこなかったメディアの中にも検察の悪口を言うところが出てくるかもしれない」という思惑があったのだと思いますよ。それにしても、検察のこうした逮捕を繰り返す手法は、このままでいいのでしょうか。私は常々、疑問に思っています。メディアは検察からリークされた情報を基に報道していますから、こうした検察のあり方を批判しようとはしません。この状態は異常な感じがします。
ただ、今回の事件化には意味もありました。五輪・パラリンピックの舞台裏で動いている怪しいお金が白日の下にさらされたことです。札幌市が招致を目指す2030年冬季五輪・パラリンピックでも同じようなことが行われるのを防げるかもしれないという意味はあったと思います。
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