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階段を上がると息切れするときは「心不全」を疑う

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年12月9日 11時20分

階段を上がると息切れするときは「心不全」を疑う

東京都医師会理事で河北総合病院・理事長補佐、心臓血管外科医の新井悟氏が12月2日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。心不全について語った。

※画像はイメージです

高齢者になると心臓の拡張機能が衰え、心不全になる

飯田浩司アナウンサー)血管の病気では、高齢者の心不全が心配だと言われますが、冬に症例が多くなりますか?

新井)冬は多いですね。心不全は気候の変動によって悪化する傾向があります。もちろん冬も多いのですが、例年より暑い夏があると、ひと夏越えて心不全が悪くなる、ひと冬越えて悪くなるという形で、季節が悪いときに増えます。

飯田)何が原因になるのでしょうか?

新井)心不全は心臓の機能が低下することによって起こります。特に高齢者は、心臓の収縮が悪くなるというよりも、拡張が悪くなるのです。

飯田)拡張が悪くなる。

新井)心臓は収縮したり拡張したりして機能するわけですが、高齢者の場合、拡張が悪くなることによって起きる心不全が多いという特徴があります。

心不全の治療法

飯田)治療法はあるのですか?

新井)収縮が悪い症状を「収縮不全」と言いますが、もともとの弁膜症や狭心症、心筋梗塞を治療する、または不整脈を治療するところから入っていきます。拡張が悪い方は、利尿薬など身体のむくみをとるような治療薬を使います。また、最近は新しいお薬も出てきています。

新井悟氏、飯田浩司アナウンサー

心臓の筋肉が衰え、血液が肺や肝臓に溜まってしまう

飯田)拡張ということは、心臓に血液を吸い上げる方の作用ですよね。

新井)そうですね。

飯田)送り出しではなく、吸い上げる方。

新井)心臓の筋肉が少し硬くなって、拡がりが悪い状態ですので、そこに血液が入らず、心臓の上流に溜まってしまうわけです。

飯田)血液が溜まってしまう。

新井)心臓の上流で溜まりやすいのが、肺や肝臓です。ですから心臓が悪い方は、肺にうっ血が起きて息切れが起こるわけですね。

飯田)肺に血が溜まって。

新井)また、肝臓に血液が溜まると、右の脇腹が重苦しくなり、食欲が落ちるのもそのせいです。肝臓にうっ血すると、食欲がなくなります。

飯田)足の筋肉は第2の心臓と言われますが、筋トレをすることで症状をよくすることもできるのですか?

新井)激しい筋トレをする必要はありませんが、隙間時間に足を動かすことで、心臓に戻っていく血液を増やすことができます。ただ、拡張不全というのは、戻っていった行き先に血液が入らないために溜まってしまうのです。ダムに溜まってしまうような状況です。

トイレから帰ってきてゼエゼエするなど、動悸や息切れがある場合は心不全が悪化している可能性も

飯田)周りのご家族などが注意すべきことはありますか?

新井)動悸や息切れ、また、普段できていたことが辛くてできない。例えばトイレに行って帰ってくるとゼエゼエしているとか、階段を上って息切れしてしまう場合には、心不全の症状が悪化していると考えていいと思います。

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