「アルゼンチンの神話が終わった」 アルゼンチン36年ぶりのW杯優勝を金子達仁が分析

スポーツライターの金子達仁が12月20日（火）、ニッポン放送『垣花正　あなたとハッピー！』に出演。アルゼンチンが 36 年ぶりの優勝を飾った、FIFAワールドカップ・カタール大会について「史上最高のW杯だった」と総括した。

【サッカーカタールＷ杯2022　決勝戦　アルゼンチン代表対フランス代表】優勝し、トロフィを掲げ、喜び合うアルゼンチンのリオネル・メッシ（中央）らアルゼンチンイレブン＝ルサイル競技場　写真提供：産経新聞社

決勝戦は、アルゼンチンがPK戦の末にフランスを破り、36年ぶり3度目の優勝。PKによる先制点や、延長戦で値千金のチーム3点目を挙げるなどしたFWのリオネル・メッシが、5回目の出場で悲願の初優勝を手にした。

金子は今回の決勝戦について「アルゼンチンの神話が終わった」と独特な表現で振り返り「36年前に優勝した時は、黄金のカップ（ワールドカップの優勝トロフィー）をマラドーナ以外、最初は触ることが許されなかった。そして他の選手も優勝の瞬間は笑顔だった。今回はメッシ以外の選手たちがみんな泣いていましたよね。これは神様に率いられたチームならあり得ない感情表現」と指摘。

「“神のため”ではなく、“メッシのため”に。選手たちがメッシをマラドーナのように神と崇めて従っていたら、勝ち進むことは難しかったのではないか」と、アルゼンチンが優勝したマラドーナが率いる36年前のチームと今回のチームを比較し、そのように評した。

また、今後の日本代表についても言及し、今大会ベスト16という結果に終わった日本代表を率いた森保監督の去就が話題になっているなか、金子は「こんな言い方をすると語弊があるかもしれない」と前置きしたうえで「監督は誰でもいいです」と意外なコメント。

その理由について「結局、やるのは選手たち。そろそろ監督がチームを強くしてくれる、監督が導いてくれるというのは、ファンもメディアも抜け出す時期」と持論を展開。かつて、外国人監督などを招聘し戦術やサッカー観を選手に叩き込んでいた時代から、選手自らがチームを形作っていく時代へと変わっていくべきだと示唆した。