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「内容」を報道できない「特定秘密保護法」の難しさ 「特定秘密」初の漏えいか

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年12月26日 12時20分

「内容」を報道できない「特定秘密保護法」の難しさ 「特定秘密」初の漏えいか

評論家・元航空自衛官の潮匡人が12月26日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。海上自衛隊の1等海佐が外部に漏えいした疑いがある「特定秘密」について解説した。

※画像はイメージです

ポイントは「何を漏らしたのか」

飯田)各紙で「『特定秘密』初の漏えいか?」という記事が出ていますが、海上自衛隊の1等海佐が処分されるということです。昔で言うところの海軍大佐ですよね?

潮)そうですね。

飯田)OBから情報提供を求められたらしいですね。

潮)報道によると元海将で、メディアでも活躍されている方だそうです。個人的には固有名詞が気になるポイントではあるのですが、一般論で言うと、「何を漏らしたのか」という中身が大事ではないかと思います。

飯田)何を漏らしたのか。

潮)似たようなことは、これまでも自衛隊のなかで何度か事件として取り上げられてきました。直近では、1つ前に起きた事件があります。当時、まだ特定秘密保護法はなかったのですが、当局が立件したわけです。

飯田)まだ特定秘密保護法はなかったけれど。

潮)私が確認した範囲では、いまで言うところの「特定秘密」に該当するものではなく、自衛隊内部の資料の教範を渡したということでした。ですので個人的には、その件は「それほど大騒ぎするべきことだったのか?」という疑問を感じています。

飯田)その件については。

潮)今回は実際に何を漏らしたかですが、私の想像では、衛星で撮られた写真に基づく分析などではないかと思います。「特定秘密が何件もある」と当時、大騒ぎになったのですが、数が多いのは写真を1枚ずつ数えるからです。

飯田)なるほど。

潮)逆に言うと、「写真に基づいた分析は特定秘密だ」と。仮にそういう適用だとすると、少し広げすぎではないかと思います。民間の衛星などでも民間人が見ることができ、民間の学者がそれに基づいて分析しているわけで、「実際に何が漏えいされようとしたのか」がポイントだと思います。

「特定秘密」の容疑の内容を詳細に報道すれば、特定秘密が明らかになってしまう

飯田)確かに衛星の映像を基にした報道は、北朝鮮絡みのものやウクライナ情勢でも多く出てきています。

潮)日本の衛星画像の精度も最近はよくなっていると聞きますので、中身そのものを見せるのはさすがにまずいと思いますが、おそらく見せた人は、例えばその仕事をされていた先輩であれば、「これぐらいはいいだろう」と思ってしまったのかも知れません。この辺りは想像で申し上げているわけですけれど。

飯田)難しいのは、「特定秘密ですよ」と容疑の中身について詳細に報道すると、その秘密がわかってしまうところです。

潮)そういうことなのです。実は法律をつくる際にも議論された重要なポイントではあると思います。

飯田)ただ、だからと言ってまったく何も出さないわけにはいかないですよね。

潮)メディアの方も自分たちで、同じような形で分析されているわけですので、どこで線引きするのかは非常に難しいと思います。

飯田)いずれにせよ、まだ一報レベルですので、続報を待ちたいと思います。

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