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出産後、なぜママはマタニティブルーになるのか?

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年1月26日 11時20分

出産後、なぜママはマタニティブルーになるのか?

東京都医師会副会長で「ひらかわクリニック」院長の平川博之氏が1月19日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。出産にまつわる女性のうつについて語った。

※画像はイメージです

マタニティブルーの症状

新行市佳アナウンサー)出産にまつわる女性のうつについて伺いますが、どのようなものがあるのでしょうか?

平川)代表的なものとしては「マタニティブルー」と「産後うつ」があります。マタニティブルーは、正式には「マタニティーブルーズ」と呼ばれ、出産直後に起こる情緒不安定な状態のことを示しますが、最近では妊娠中も含めたメンタルの変化についても、この言葉が使われます。

新行)出産直後に起こる情緒不安定。

平川)出産後、我が子を得て幸せなはずなのに「なぜか気分が憂鬱になったり、涙が止まらない」というマタニティブルーの症状は、程度の差はあれど、多くのお母さんが体験するものです。

新行)治療が必要なものなのでしょうか?

平川)マタニティブルーの症状は、出産後の女性の30~50%が経験します。産後数日から2週間程度、眠れなくなったり、気持ちが落ち込む、集中力がなくなる場合があります。しかし、大抵は症状も一過性であり、産後10日程度で少しずつ軽快するため、あまり心配することはありません。

なぜマタニティブルーになるのか

新行)何が原因なのでしょうか?

平川)「人生の一大イベントを乗り越えた」という気持ちの変化です。「子は得たけれども、この先、子育てがうまくいくのか」という不安感。さらには急激な女性ホルモンの変化がありますので、内分泌環境の変化によって症状が現れることも考えられます。

新行)産後にまつわる症状で、特に注意すべきことはありますか?

平川)マタニティブルーが長引く場合は、稀に、産後うつに移行することがあります。

新行)マタニティブルーが長引くと産後うつになってしまうのですか?

平川)長引いて悪化し、焦燥感などが重症な場合、うつに移行することがあります。

新行)出産後の女性の30~50%がマタニティブルーを経験するとなると、かなり多い比率だと思うのですけれども。

平川)マタニティブルーはある意味、ごく当たり前の正常な反応かも知れません。大仕事をしたわけですから。

平川博之氏、新行市佳アナウンサー

マタニティブルーは抱え込まずに周りの人に思い浮かぶことを伝える

新行)人生の一大イベントであり、1人で抱え込んでしまう方もいらっしゃると思いますが、どのような対策がありますか?

平川)本来ならば、ご主人や親御さん、ご兄弟などと苦しみを分かち合えるのですが、現在はコロナ禍で面会が制限されています。そこがいまのお母さん方は可哀想かなと思います。

新行)コロナ禍で。

平川)そのような場合は、主治医の先生や看護師さん、助産師さんと気さくに話す機会も多くなると思いますので、抱え込まずに思い浮かぶことを伝えた方がいいと思います。

マタニティブルーになった患者に家族ができること ~否定するような意見は言わない

新行)周りにいる家族ができることは、どんなことがありますか?

平川)寄り添ってあげることです。いろいろと言いたい意見もあり、励ましたいかも知れませんが、まずは本人がどんなことで悩んでいるか、何が不安なのかを聞いてあげることが大切です。

新行)話を聞く。

平川)つい、「それはそうかも知れないけれど」と言ってしまうのですが、ぜひ「そうか。それは厳しいよね」と、うまく相槌を入れて欲しいと思います。

新行)うまい相槌の打ち方は、どんな方法がありますか?

平川)相手の言葉を聞き、それに対して「それは苦しいよね」と肯定してあげてください。「そんな考え方はおかしいよ。こうも考えられるのではないか」などと言いつけてしまうと、厳しいかも知れません。

新行)相手の言っていることをオウム返しに繰り返したり、同意するような相槌の打ち方がいいということですか?

平川)それがその方に寄り添った対応だと思うのです。いろいろな意見があるので、つい言いたくなってしまいますが。

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