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「防衛増税」が統一地方選挙に影響する可能性も

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年1月25日 17時35分

「防衛増税」が統一地方選挙に影響する可能性も

数量政策学者の高橋洋一が1月25日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。政府から国会に提出された2023年度の予算案について解説した。

2023年1月23日、衆議院本会議で施政方針演説を行う岸田総理~出典:首相官邸HPより(https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202301/23shiseihoshin.html)

焦点となる財源確保法案

飯田)財源確保法案が1つの焦点になっていますが、「予算関連法案」というものがあります。通常であれば予算案と一緒に採決する、いわゆる「束ね法案」のなかに入ってしまうのですか?

高橋)多分そうでしょうね。普通は一括でやるのだと思いますが、国会のいろいろな戦略があるからよくわからないです。「束ね法案」だと通りやすくなるので、野党の方は「これだけ特別にやるべきだ」と言うではないですか。

飯田)そうですよね。「予算全体から反対するのですか? それだと政府は止まってしまいますよ。あなたたちのせいですよ」と言われたら、少しきついですよね。

高橋)それだと困るから「これだけ別に」とするのが議会では普通でしょうけれど、いろいろな駆け引きがあるのだと思います。予算のなかですから。

飯田)国会対策の。

高橋)ここが国対議員の腕の見せどころではないですか。

防衛費増額の財源についていまごろ特命委員会が開かれているのは、これまでに十分な議論がなされていなかったから

飯田)防衛増税に関しては、与党内からも「唐突ではないか」という意見が出ています。菅前総理からも国会前にそうした発言がありました。

高橋)手続き的に、こういう話はもっと前にやっておくべきなのです。十分に議論されていないのは間違いありません。

飯田)臨時国会が閉まるころ、12月8日辺りにいきなり「ポン」と出ました。

高橋)いきなりですよね。党税制調査会の税制改正大綱がすぐ決まってしまいましたから。十分な議論が自民党内で行われていなかったので、いま特命委員会を開いているわけです。

統一地方選に「防衛増税」が影響する可能性も

飯田)今後、例えば統一地方選挙などにいろいろと影響が出てきますか?

高橋)自民党内で足を引っ張って、あまり予算が通らなくなるとまずいですから、なかなか表立ってはやりにくいでしょう。ただ、統一地方選挙の前はマグマが溜まってしまうかも知れませんね。

飯田)統一地方選挙は第1ラウンド・第2ラウンドとありますが、4月に始まることを考えると、3月中に予算が上がれば。

高橋)2月いっぱいで衆議院を通過すると、実は自然成立になるから、それ以降は自由度が高くなります。だから3月にマグマが溜まって面白い話が出てくるかも知れないという気がします。

飯田)政策の議論がそれによって活発化して。

高橋)活発化するのはけっこうなことですよ。本来、国会とはそういうものではないですか。「予算案の組み替えは一切まかりならない」と言って、金科玉条というか、それを目標に国会運営することはないでしょうと。

予算案は組み替えても構わない ~「予算案の修正や組み替えはまかりならぬ」と財務省は言うが

高橋)予算案は国会のなかだから、「いいものは取り入れる」と割り切れば、「組み替えても構わない」と国民としては思いますよね。「なぜ予算組み替えがいけないのか?」と。面子のようなことなのです。

飯田)情勢に合わせて柔軟に変えることも、この先は必要になってくるでしょうし。

高橋)それでもいいと思うのだけれど、予算については頑ななのですよね。「予算案の修正や組み替えはまかりならぬ」と、みんな言うのです。みんなと言っても財務省だけですが。

飯田)税金の使い道は民主主義の根幹のようなところがありますからね。

高橋)予算はいちばん重要だから国会で先にやるのですが、あまり頑なになる必要はないと思います。国民に影響のある話は慎重にするべきですが、「国のなかのどこにお金を入れるか」という話ですから。

極めて打率の悪い政策である「少子化対策」 ~経済政策のように理論的に臨めない

飯田)使い道としては防衛費、あるいは少子化対策ということですが。

高橋)いろいろな予算を付けるのだけれど、少子化対策に関しては、思い通りに「出生率が上がる効果」などを出すのはなかなか難しい。極めて打率の悪い政策なのです。期待通りの効果はほとんどありません。

飯田)打率の悪い政策。

高橋)いろいろな自治体で「こういう方法がいい」と言うでしょう? それを他の自治体でやってみても、効かないことが多いです。経済政策のように「こうしたら、こういう効果が出る」と言いにくい分野なのです。

飯田)国によって、あるいは地域の慣習なども関わってくる。

高橋)同じ国のなかでも、他の自治体だとまったくうまくいかないことがたくさんあります。

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