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夜空の星、実は星じゃないかも!? 便利な世の中の副産物“人工星座”とは

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年2月19日 12時50分

夜空の星、実は星じゃないかも!? 便利な世の中の副産物“人工星座”とは

土田晃之がパーソナリティ、新内眞衣がパートナーを務めるラジオ番組『土田晃之 日曜のへそ』(ニッポン放送・毎週日曜12時~)の2月12日(日)の放送の中で、世界中の天文学者を悩ませている“人工星座”という存在に驚く一幕があった。

※イメージ

同番組内で放送中のコーナー『宇宙のへそ』では、毎週、つい「へーそーなんだ!」と言いたくなる宇宙ニュースや宇宙雑学を紹介しているが、この日は、夜空に輝く星の中に “人工星座”と呼ばれるものがあり、それがある問題になっているというニュースについて取り上げた。

番組では、『国立天文台』天文情報センター・周波数資源保護室の平松正顕氏が電話出演し、“人工星座”とはそもそも何なのか、そして、それがどんな問題を引き起こしているかなどを解説した。まずは、“人工星座”について――

新内:まずは“人工星座”とは、そもそも何なのか教えて頂けますか?

平松:“人工星座”とは、地球の周りを回っている物凄い数の人工衛星のことなんですね。最近は、通信のために、特にインターネットを使うためにですね、地球を包み込むようにして、物凄くたくさんの衛星を展開するという事業を行っている会社があります。これを“衛星コンステレーション”と呼びます。コンステレーションというのが「星座」のことですので、人工的に星座のように人工衛星がたくさん地球の周りを回っているということになるわけですね。

※イメージ

何故、人工衛星が“星”のように光って見えるのか――

平松:人工衛星が太陽からの光を反射して、特に日が沈んだ後、あるいは、日が昇る前に特に明るく星のように光って見えるんですね。望遠鏡で写真を撮っても、星として見えてしまう。

その“人工星座”(人工衛星)が星のように見えてしまうとどんな問題があるのか。星と違い動くため見分けはつくそうだが――

平松:星をずっと撮影しているとそこに斜めの線がシャッと入ってしまうようなことがあるので、そういうことがあるとその写真が使えなくなってしまうということもありますね。望遠鏡にもよりますが、今でも10枚(星の)写真を撮ったら2~3枚は、そういう人工衛星が写ってしまっているということもあります。

その他にも世界中の天文学者を悩ませている問題があるようで――

平松:先ほどは(人工衛星が)写真に写ってしまうという話をしましたが、目には見えない宇宙からやって来る電波を観測する望遠鏡というものも地球上にはいっぱいあるんですね。なので、そういう人工衛星からもやっぱり電波が出ていますので、野放図に人工衛星が電波を出してしまうとそういう電波望遠鏡に対しても邪魔になってしまう、ということがあります。

※イメージ

そんな問題が発生している中、人工衛星の打ち上げは年々、増えているのが現状。平松氏曰く「(将来的には)肉眼で10個星が見えるとしたら、その内の1個は人工衛星という時代が来るかもしれない」とのこと。ただ、人工衛星を打ち上げる側も対策は考えているようで――

平松:天文学者とその人工衛星を作っている会社の人たちも協力をして話し合っていまして、例えば、人工衛星があんまり光を反射しないように工夫してほしいとかですね、そういうお願いをしたりはしています。もちろん人工衛星があると、どこでもインターネットができたり、生活に恩恵はたくさんありますので、天文学者も「やめてくれ」と言ってるわけではないんですね。何とか便利な世の中と天文学の観測ができる世の中を両立させたいなと思っております。

平松氏の話に新内も「(人工衛星には)私たちも恩恵を受けている」と納得しながら「難しい課題なのかもしれないですね」と語った。

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