子どもが恐竜と一緒に走る「モーニングラン」 ~なぜ「恐竜」に着目したのか?
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年3月8日 17時20分
![子どもが恐竜と一緒に走る「モーニングラン」 ~なぜ「恐竜」に着目したのか?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/nipponhoso/nipponhoso_422794_0-small.jpg)
それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。
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恐竜のコスチュームを着る山本知永さん
鎌倉と葉山の間にある、神奈川県逗子市。海と山に囲まれたこの地で生まれ育った山本知永さん(45歳)は、小さいころから野山を走り回っていたそうです。小学6年生のときには、授業の持久走で1位に。「嬉しくて自信にもなった」と言います。
外資系コンサルティング会社に勤めている現在も、ランニングを日課として、年間4000キロ走っているそうです。フルマラソンでは3時間を切るサブスリーを達成。地元・逗子の駅伝チーム「Beyond Zushi」の監督もされています。
2人の子どもの父親でもある山本さんですが、コロナ禍であらゆるものに規制が入り、運動会は午前中のみの開催に。「リレー競争」は行われず、盛り上がりに欠けたまま終了してしまいました。
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年間4000キロを走る山本知永さん
「このままだと、子どもたちは『走ることの楽しさ』を知らずに大きくなってしまうのではないか? 走ることは足腰を強くするだけでなく、脳を活性化させ、勉強にもいい刺激になる。どうにか子どもたちを走らせたい……」
そんなある日、山本さんは「小学6年生のころに校庭を5周走るとシールをもらえて、毎日楽しみに走っていたな」と思い出します。校庭を走るだけのイベントを始めようと、山本さんの母校であり、長男が通う逗子市立久木小学校に提案しますが、簡単ではありませんでした。
1つ目は「先生が忙しくて空いた時間がない」。2つ目は「転んでケガをした場合、どのように対処するのか」。そして3つ目は、「コロナ禍に集合型のイベントは難しい」という問題がありました。
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恐竜が現れて驚く子どもたち
1つ目・2つ目の問題に関しては、先生に迷惑をかけず、山本さんを中心にPTAの「お父さんクラブ」が主催する。ケガをしたときは救急キットを常に携帯して対処する……という方向で、どうにか解決しました。しかし、3つ目の「コロナ禍の集合型イベント」については、あれこれ提案しても「ダメです」「難しいです」「無理です」と、ことごとく話が進みません。
山本さんは何度も挫けそうになりましたが、諦めませんでした。
「大人が諦めたらおしまいなので、とにかく子どもたちの笑顔を見るために、1つずつ問題をクリアしていきました」
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恐竜と一緒に走る子どもたち
逗子市立久木小学校の校庭で「モーニングラン」が始まったのは、山本さんが企画を提案してから半年後、去年(2022年)11月15日のことでした。
「モーニングラン」が行われるのは、火曜・木曜の週2回。小学校の正門が開くのが8時で、授業が始まるのが8時15分。教室にランドセルを置いてから走るので、正味10分ほどです。久木小学校の生徒数は650人ほど。モーニングランに参加した子どもたちは、そのうち40人ほどでした。
「参加した証に、北海道から沖縄まで47回スタンプが押せる紙を、全生徒に配りました。『全部クリアすると何かがもらえる』のを楽しみに走る子もいるんですよ」
モーニングランが始まって2ヵ月後、困ったことが起こります。子どもたちの数が半分に減ってしまったのです。特に高学年は「寒いよ~」と走るのを嫌がります。あんなに苦労して始めたモーニングランに、子どもたちが集まらない……「いいアイデアはないか」と頭を悩ませていたとき、山本さんはひらめきます。
「そうだ、子どもたちが大好きな恐竜だ!」
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モーニングランの参加証
アメリカ発祥で、最近だと日本でも話題の「ティラノサウルス・レース」があります。恐竜のコスチュームを着て走るレースなのですが、素材はポリエステル製で軽いため、内蔵ファンを回して膨らませると、2メートル近くの大きな恐竜の姿になります。
大きな頭を右へ左へ揺らしながら、恐竜になった山本さんが校庭に現れると、眠そうに登校していた子どもたちは「ティラノサウルスだ!」と目を丸くしました。
恐竜が一緒に走ってくれると知って、大喜びの子どもたちから、嬉しさのあまりパンチやキックが飛び出します。シッポを踏まれて恐竜が派手に転ぶと、子どもたちは大爆笑。朝の校庭に元気な笑い声が戻ってきました。
最初は健康のために走り始めたと言う山本さん。それがマラソンにハマり、記録を求めて駅伝チームに入り、高校生ランナーと競い合い……最近では駅伝監督になってチームの優勝を目指しています。
山本さんには大きな夢があります。それは、地元・逗子を「陸上の町」にすること。そのためにも「走ることは楽しいこと」だと、子どもたちに日々伝えています。
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