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マスク自由化で子どもたちは「顔パンツ」を外すことができるのか?

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年3月15日 11時20分

マスク自由化で子どもたちは「顔パンツ」を外すことができるのか?

東京都医師会理事で「かずえキッズクリニック」院長の小児科医、川上一恵氏が3月8日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。マスク着用が子どもに与えた影響について語った。

※画像はイメージです

マスク着用が子どもたちに与えた影響

新行市佳アナウンサー)3月13日から、マスクの着用は個人の判断に委ねられる方針になりました。この機会に、マスク着用が子どもたちに与えた影響について伺いたいのですが、この3年間、どのような影響がありましたか?

川上)マスクをつけていることで子どもたちのコミュニケーションが上手くいかず、学校に行きたくなくなった小学生以上のお子さんがかなり出ています。乳幼児でも、気持ちが上手く伝えられず癇癪を起こしてしまうような報告は、保育園や幼稚園からもありました。ただ、恒久的にどのような影響があるのかについては、これからの調査になると思います。

子どもたちの間では「顔パンツ」とも呼ばれているマスク ~顔の下半分を隠す大事なもの

新行)子どもにとっては3年間マスクを着用することになり、「外しても大丈夫だよ」と言われても、「外したくない」と言うお子さんもいるのですよね?

川上)います。子どもたちの間で、マスクは別名「顔パンツ」と言われています。

新行)顔パンツ。

川上)肌着のパンツを脱いだら、そこは本来、人には見せたくない場所ですよね。マスクを顔パンツと例えるということは、自分の鼻や口もとなど、子どもたちの心のなかで顔の下半分を隠す大事なものという扱いになっているのです。それを無理やり「外せ」と言うのは、子どもたちにとって羞恥心の部分に引っかかるため、難しいと思います。

想像していた顔と違う表情が見えることを「嬉しい驚き」として捉えることが大事

新行)そのような部分で、大人がサポートできることは何でしょうか?

川上)難しいと思うのですが、想像していた顔と違う表情が見えることを「嬉しい驚き」として捉えることが大事ではないかと思います。想像していたものと違う表情が見えたときに、「この子はこんな表情だったんだ。これからもっと仲よくできそうだね」というような捉え方です。

新行)予想とは違ったことを嬉しい驚きと捉える。

川上)一方、漫画に出てくるような表情を予想していたら、そうではなかったときに「がっかりという表現は違うよね」と教えるような指導は、絶対に必要です。大人がいかに子どもたちの心をサポートしていくかが求められるのではないでしょうか。

川上一恵氏、新行市佳アナウンサー

3年間のコロナ禍が子どもたちにどのような影響を与えたのかを気長に追いかけていく必要がある

新行)学習面において、マスクが与えた影響はあったのでしょうか?

川上)おそらく学習面ではあまりないと思うのですが、この3年間、オンラインでの授業が主になっていた時期もありました。オンライン併用になったことで子どもたちに学力の差が出たかどうかは、向こう何年間かのデータが徐々に出てくるのではないかと思います。マスクの影響も含め、「パンデミックが子どもたちに何をもたらしたのか」を気長に追いかけていく必要があります。

ここ1年間で子どもたちの間で増えてきた拒食症

新行)他に、マスクやコロナ禍での制限が子どもに与えた影響はありますか?

川上)どのような理由なのかはまだよくわからないのですが、最近、拒食症になるお子さんの数が増えています。

新行)ご飯を食べないということですか?

川上)食べなくなってしまう。以前は拒食症と言うと、「もっと痩せてスタイルがよくなりたい」というような理由が多かったのですが、最近は「太っている」と言われたのがきっかけとされているものの、果たしてそれだけが理由なのかはよくわかりません。ここ1年くらい、拒食症になった子どもの数が増えているということは、数字上のデータで既に出てきています。ただ「食べなくてはダメ」という言い方ではなく、子どもに寄り添う姿勢を周りの大人が示すべきではないでしょうか。

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