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自転車事故時、ヘルメット非着用者の「致死率は約2.6倍」 自転車のヘルメット着用努力義務化

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年4月7日 17時35分

自転車事故時、ヘルメット非着用者の「致死率は約2.6倍」 自転車のヘルメット着用努力義務化

自転車の安全利用促進委員会の遠藤まさ子氏が4月7日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。自転車のヘルメット着用努力義務化について解説した。

【自転車のヘルメット着用努力義務化】「こうつうあんぜんガチャガチャ」で特別賞のヘルメットが当たり、警察官にヘルメットを被らせてもらう子供=2023年4月1日午後、東京都品川区 写真提供:産経新聞社

自転車のヘルメット着用努力義務化

道路交通法の改正で、4月1日から年齢を問わず自転車に乗る全員を対象にヘルメット着用の「努力義務」が課せられる。罰則はない。

交通事故が減少するなかで自転車が絡む事故が増えている

飯田)ヘルメット着用が努力義務化された背景を教えてください。

遠藤)既に2008年施行の改正道路交通法では、13歳未満の児童にはヘルメット着用の努力義務が保護者に課せられています。

飯田)13歳未満の児童には既に。

遠藤)それが今回、4月1日から全年齢を対象に努力義務化されたということです。背景としては、全体的に交通事故が減少しているにもかかわらず、自転車が絡む事故は変化がなく、相対的に事故率が増えていることが挙げられると思います。

事故時、ヘルメット非着用者の致死率は約2.6倍高い

飯田)ヘルメットで身を守るということですね。ヘルメット着用で死亡率も変わってくるのでしょうか?

遠藤)警察庁の調べでは2022年、自転車に乗っているときに死傷した方が6万人以上いたのですが、ヘルメットを着用していた方としていない方を比べると、非着用者の致死率は約2.6倍高いというデータも出ています。命を守るのであれば、ヘルメット着用は重要です。

都内ではヘルメットの売り切れ店が続出

飯田)新年度になりましたが、着用している人の数は増えたのでしょうか?

遠藤)急激に増えているわけではありませんが、いわゆる「ママチャリ」など、普通の自転車に乗っていてもヘルメットを被っている方をチラホラ見かけるようになりました。また、都内を中心に、どの自転車屋さんでも大人用ヘルメットが売り切れているのです。

飯田)そうなのですね。

遠藤)「次回の納期までお待ちください」と店員さんが頭を下げている様子が見受けられますので、やはり必要に迫られている方が増えているのではないでしょうか。

高齢者の着用率が最も低い

飯田)リスクを考えると、特にご高齢の方やお子さんは被った方がいいのでしょうか?

遠藤)年代別に着用率を見ると、最も低いのが65歳以上の高齢者なのです。高齢者の方に限りませんが、段差を越えられずに転んでしまうこともあります。そのような単独事故でも、頭部を損傷する可能性はあります。命を守るのであれば、どんなときでもヘルメットを被っていただきたいと思います。

補助金を出す自治体も

飯田)着用率を上げるための政策はありますか?

遠藤)さまざまな自治体でヘルメットの購入補助費を出し始めるなど、頑張っています。

飯田)補助金を出しているところもあるのですね。

遠藤)ヘルメットの置き場に悩む方もいると思いますが、ごく一部の駐輪場では、ヘルメット置き場になるロッカーのようなものが用意されているという話も聞きます。

飯田)持ち運びのわずらわしさや、盗まれてしまう懸念もありますが。

遠藤)自転車用のヘルメットホルダーが販売され始めていますし、ワイヤーロックのようなものを活用して、自転車の2重ロックにもつながるような、ヘルメットと自転車を一緒にロックする仕組みもあります。

飯田)なるほど。

遠藤)あとはアウトドアブランドを中心に、リュックなどにヘルメットを取り付けられるスタイリッシュなホルダーも出ていますので、ヘルメットを持ち運ぶ風潮が広まればいいなと思います。

持ち運びできる折りたたみ式ヘルメット

飯田)都心ではシェアサイクルも増えています。シェアサイクルを利用する人たちがヘルメットを持つかどうかについては、どうお考えでしょうか?

遠藤)業者も含めて悩ましいところです。このご時世ですので、衛生面でも気になる方が多いと思います。シェアサイクルを頻繁に使う方であれば、ご自分のヘルメットを持ち運ぶことも考えていただきたいですし、折りたたみ式ヘルメットも販売されています。

飯田)折りたたみ式ヘルメットがあるのですか?

遠藤)折りたたまないタイプに比べると、安全性が少し低くなってしまうものもありますが、被らないよりは被った方が擦過傷も防げていいと思います。そういったところも選択肢に置きつつ、「自転車に乗るならヘルメットを被る」ことを意識していただきたいと思います。

安全基準を満たした「SG」や「CE」マークのあるものを選ぶべき

飯田)ヘルメットの選び方のポイントがあれば教えて下さい。

遠藤)安全性を重視するなら、「SG」や「CE」など一定の安全基準を満たしたものがいいと思います。海外製のヘルメットは、欧米人の頭の形を意識してつくられたものが多いので、鉢の張っている日本人の頭の形に合わないこともあります。

飯田)そんなに違うのですね。

遠藤)ですので、国内ブランドのものや、海外ブランドでもアジアンフィットのものを出しているところもありますので、それらを選んだ方が快適に被れると思います。また、購入後には顎紐を指が1~2本入るように調節してください。それを忘れずにお願いします。

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