フィリピンを引き込むアメリカの狙い 第1列島線に中距離ミサイルを配備か
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年4月12日 17時40分
数量政策学者の高橋洋一が4月12日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。4月11日に始まったアメリカとフィリピンの合同演習について解説した。
米・フィリピン合同軍事演習「バリカタン」を開始
米軍とフィリピン軍は4月11日、過去最大規模の合同軍事演習「バリカタン」を開始した。28日まで行われ、両軍合わせて1万7000人以上が参加する。
飯田)過去最大規模で、両軍合わせて1万7000人あまりが参加しています。オーストラリアからも100人超が加わり、日本、インド、ASEANもオブザーバーとして参加。かなり大規模な演習ですね。
高橋)大規模ですね。フィリピンのドゥテルテ前大統領は、どちらかと言うと中国寄りでしたが、今度の……。
飯田)マルコスさん。
高橋)彼はどちらかと言うとアメリカに対して、ドゥテルテさんとは違うやり方です。いい感じで合同軍事演習ができているのではないでしょうか。
フィリピンを含む第1列島線に中距離ミサイルを配備したいアメリカ
飯田)米軍が新たに使用できる軍事基地を増やすなど、積極的に動いていますよね。
高橋)南シナ海で中国にやりたい放題やられているわけですから、フィリピンもさすがに怖くなったのでしょう。そうすると、第1列島線のところで頑張らなければならなくなる。第1列島線はフィリピン、台湾、沖縄、九州ですからね。
飯田)そうですね。
高橋)軍事的に中距離ミサイルの配備をどうするかという議論になると思います。単に軍事的な合理性だけの話です。
飯田)中距離ミサイルに関して、アメリカは基本的に、特に核を搭載できるものは旧ソ連との全廃条約があったので持っていません。中国はたくさん持っているから、バランスが悪い。
高橋)そのバランスをどこで保つかと言うと、第1列島線に配備する方向になるはずです。これは頭のなかの、政治抜きの軍事的なシミュレーションですよ。そうすると、アメリカはフィリピンも入れておきたいのではないでしょうか。
飯田)グアム辺りになると少し遠いし、ハワイはもっと遠い。
高橋)第1列島線は、アメリカとしては都合がいいわけですよ。
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