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陸自ヘリ事故直後に「撃墜」デマ 元海自ヘリ操縦士が否定「物理的な攻撃はされていない」

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年4月12日 20時30分

陸自ヘリ事故直後に「撃墜」デマ 元海自ヘリ操縦士が否定「物理的な攻撃はされていない」

元海上自衛隊ヘリコプター操縦士で笹川平和財団上席研究員の小原凡司氏が12日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演し、辛坊と対談。沖縄県の宮古島付近で6日、10人が搭乗した陸上自衛隊のヘリコプターが行方不明になった事故を巡り、事故直後にインターネット上などで「撃墜されたのではないか」といったデマが飛び交ったことについて、「物理的な攻撃はされていない」と否定した。

UH-60JA ~陸上自衛隊HP(装備品等写真)より https://www.mod.go.jp/gsdf/equipment/air/index.html

UH-60JA ~陸上自衛隊HP(装備品等写真)より https://www.mod.go.jp/gsdf/equipment/air/index.html

辛坊)沖縄県の宮古島付近で陸自ヘリが行方不明になった直後、インターネット上などで「撃墜されたのではないか」というデマが飛び交いました。これについて、どのようにお考えですか。

小原)まず、物理的な攻撃はされていないと思います。ミサイルなどで攻撃されたのだとしたら、爆発音が聞こえたり、爆発自体が目撃されたりしますから。また、海面上に機体の破片が浮いていないため、ミサイルなどで攻撃されたとは考えにくいです。機体はほぼそのまま海中に沈んだと思われます。

辛坊)考えたくはないのですが、状況からすると搭乗者も海中に沈んだ機体の中に残されている可能性が高いと思われますが、いかがでしょうか。

小原)可能性としては、あると思います。ただ、消息を絶った付近の海域の水温はそんなに低いわけではないないので、漂流している可能性もあります。搭乗者は海上を2、3日、漂流することを想定した訓練を受けているはずです。ですから、捜索が続けられています。

辛坊)水温が高いので、漂流していれば助かる可能性があるということですね。もう1つの可能性として、これも考えたくはないのですが、パイロットが意図的に墜落させたということも絶対にないとはいえないのではないかと思います。いかがでしょうか。

小原)絶対にないとはいえませんが、パイロッとして機長と副操縦士の2人が乗っています。2人とも同じ操縦系統ですから、1人が墜落させようとしても、もう1人がこらえれば、そう簡単に墜落させられません。

辛坊)聞けば聞くほど、何が起きたか分かりません。

小原)やはり、エンジンと主回転翼のつなぎ目の破壊や、尾部回転翼の推力喪失といった不具合が突然、起こった可能性が高いと思われます。

辛坊)突然、機体の何かが壊れて、一瞬で海面に墜落してしまったということでしょうか。

小原)パイロットは回復しようとしますので、その時間がほとんどないような破壊が起こったと思われます。

辛坊)機体が老朽化していた可能性は、どうでしょうか。

小原)機体自体は長く使っているかもしれませんが、飛行時間によって部品の修理、交換など整備が行われます。飛行時間がかなり長くなると、オーバーホールも実施されます。

辛坊)行方不明になったヘリは、アメリカ軍では「ブラックホーク」と呼ばれています。この機体の信頼性は、どうなのでしょうか。

小原)非常に高いです。そもそもアメリカ軍で使われて実績があるため、日本が1990年代後半に導入しました。

辛坊)主力機ですから。パイロットも慣れていますよね。

小原)はい。少なくとも機長には完熟した人が就いていると思われます。

辛坊)行方不明なった方々は第8師団の師団長ら幹部です。自衛隊にとって、どのくらい重要なメンバーなのでしょうか。

小原)第8師団は九州を管轄しているわけですけれども、南西諸島などにも機動展開する部隊です。ですから、そうしたことへの知見があり、地域の重要性を理解している指揮官が送り込まれているはずですので、そういった意味では痛手でしょう。ただ、だからといって自衛隊としてその地域が手薄になるというようなことにはならないと思います。

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