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新型コロナが5類に引き下げられ、「感染者数の発表」はどう変わるのか

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年5月9日 11時20分

新型コロナが5類に引き下げられ、「感染者数の発表」はどう変わるのか

東京都医師会副会長で「平成立石病院」理事長の猪口正孝氏が5月2日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。5月8日以降の新型コロナ感染者数の把握の仕方について語った。

※画像はイメージです

新型コロナ患者数の発表は「全数把握」から「定点把握」へ

飯田浩司アナウンサー)5月8日から新型コロナの感染症法上の分類が5類に引き下げられました。感染者数の発表に関しては、どう変わるのでしょうか?

猪口)これまでは「全数把握」で感染者数を出していましたが、それが終わり、「定点把握」というシステムに変わりました。全数把握は国が「HER-SYS(ハーシス)」というシステムをつくり、すべての医療機関が報告するという状況でした。その他に「陽性者登録センター」なども合わせながら毎日、全数を把握しようと努力してきました。

飯田)5月8日以前は。

猪口)都内で言うと、インフルエンザの定点は小児科定点が264ヵ所、内科定点が155ヵ所、合わせて419ヵ所あります。この定点を基にして数を調べていきます。数の集計も1週間ごとになるので、これまでの毎日全数がわかるような状況と比べて、かなり変わります。

把握できるのは「増えているのか、減っているのか」「どの辺りで感染が増えているのか」というトレンド

飯田)「ここで患者さんが〇〇人出たから、東京全体としては△△人ぐらいだろう」ということですよね?

猪口)いままで全数把握をしていて、それぞれ定点も報告しているので、「定点がどれぐらいの報告であれば、全数はその何倍ぐらいか」というものをあぶり出します。定点把握でも「全数はこれぐらいではないか」という推計ができると思いますが、あくまでも推計になります。

飯田)推計である。

猪口)わかるのはトレンドです。要するに「増えているか、減っているか」、「どの辺りで感染が起きているのか」ということはわかるけれど、つぶさにわかるわけではない。推計値になっていくことは確かです。

猪口正孝氏、飯田浩司アナウンサー

輸血のなかの抗体を調べることで過去の感染状況がわかる

飯田)国の方では、それ以外のデータ収集も進めるのですか?

猪口)いくつかありますが、入院患者数や重症患者数はこれまで通り調べていきます。また、数は縮小されますがゲノム解析も行われます。その他にも検討されているのが、下水のなかのウイルス量です。

飯田)下水のなかのウイルス。

猪口)あとは、かなり遅れてしまいますし、漠然とした把握数になるとは思いますが、輸血のなかの抗体を調べ、輸血から得られた標本をチェックする。これは既に行われていて、東京で言うと約40%の方が既感染者となっています。トレンドがわかるというよりは、過去の感染がわかる調査ですね。

死亡者数の把握は約2ヵ月後

飯田)今後、亡くなられた方の数は把握できるのでしょうか?

猪口)亡くなった方の数は、これまでのように毎日発表するという形ではなく、医療機関が死亡診断書などの形で報告するものを使って統計を出していきます。把握できるのは約2ヵ月後、死因別になると約5ヵ月後になります。

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