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「介護期間」の平均は約5年間 「親の介護」の準備はできていますか?

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年5月22日 11時20分

「介護期間」の平均は約5年間 「親の介護」の準備はできていますか?

東京都医師会理事で「西田医院」理事長の西田伸一氏が5月15日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。現代の介護の状況と備えについて語った。

※画像はイメージです

80.9%の人が「介護すること」に不安感を持っている ~少人数で介護を担わなければならない日本の現状

飯田浩司アナウンサー)ある程度の年齢になると、自分の親の介護が必要になったとき、誰が行うのか。あるいは自分が介護することになると、いまの生活はどうなるのかなどを考えると思います。18歳~69歳を対象とした「生命保険文化センター」による調査では、親などを介護する場合の不安について、80.9%の人が「不安感がある」と回答しています。不安の内容として「肉体的・精神的な負担」、「時間の拘束」、「経済的な負担」などが挙げられていますが、この調査結果をどうご覧になりますか?

西田)現在の日本は核家族化しており、単身あるいは2人世帯がとても増えています。以前は、何世代も同居している家族が介護を担っていたわけですが、いまは多くの家庭で、少人数で介護を担わなければならない現状があります。

飯田)そうですよね。

西田)そういったことを踏まえ、介護を「家庭による介護から社会による介護へ」として、2000年に介護保険がスタートした経緯もあります。

介護する期間は平均で約5年間

飯田)介護する場合、期間はどのくらいになるものですか?

西田)病状によって違ってきますが、2019年の調査によると、介護期間は平均61ヵ月という結果が出ています。約5年間ですね。半数の方が「3年以上」という数字も出ており、非常に長くなっています。

飯田)期間が長くなる要因はあるのでしょうか?

西田)いちばんの理由は、医療が発達して平均寿命が延伸してきたことです。日本の場合は世界トップレベルなわけです。

飯田)医療の発達。

西田)一方で、平均寿命と健康寿命の差が縮まらず、男性は約9年、女性は約13年の差があります。医療によって病気は治せたけれど、身体機能が低下して要介護状態が長引いている。そういう方が多いことが、介護が長期化する原因になっているのではないかと思います。

新行市佳アナウンサー、西田伸一氏、飯田浩司アナウンサー

介護を担う家族の間での話し合いが必要 ~日々の介護、急変事の対応について共有する

飯田)どう備えればいいのか、なかなか知識が共有されていないと思います。準備不足の場合、どんなことが起こりますか?

西田)準備と言っても難しいかと思います。思いは人の数だけありますので、それを標準化することはできません。加えて、本人を交えて話すと内容が重くなりますので、難しいところもあります。

飯田)難しいですね。

西田)まずは、介護を担うご家族の間で話し合いが必要だと思います。構成する家族の役割分担を決めるのではなく、日々の介護や急変事の対応について、共通した認識と方向性を共有することが重要だと思います。

アドバンス・ケア・プランニング(ACP) ~本人の意思決定を支援する

西田)よく言われるのがアドバンス・ケア・プランニング(ACP)というプロセスで、ご本人と関係者を交え、本人の意思決定を支援する取り組みです。核になるのはご本人の思いです。そこは外せません。

飯田)倒れたときに、どこまで治療するかなどの内容ですね。

西田)そうですね。

飯田)どうしても重い話題になってしまいますが、避けては通れませんね。

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