Jアラート『ミサイル発射』連呼の報道に辛坊治郎が違和感「安全保障に対する国民の意識を高めたい政府の誘導に乗りすぎ」
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年6月1日 11時45分
辛坊治郎が5月31日(水)、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』に出演。31日の朝に北朝鮮が軍事偵察衛星を打ち上げた際のメディア報道について異論を述べた。
5月31日(水)午前6時30分、総務省消防庁の全国瞬時警報システム=Jアラートは、北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射され沖縄県周辺に落下する可能性があるとして、国民保護情報を出した。これを受け、メディア各社は通常放送を取りやめ、速報を流すなどして対応した。
これについて辛坊は「『ミサイル発射、ミサイル発射』って連呼しているテレビ局があるんですが、これはもう北朝鮮が予告している通り、『軍事偵察衛星の打ち上げ』に失敗したというのが一番実態に近い」と言及。衛星を打ち上げるのに使われるロケットは、国連安保理決議で禁止されている弾道ミサイルと同じ技術が用いられており、軍事的な脅威があり許されるものではないとの見解を示した。
その上で、「ミサイルというのは基本的に弾頭に火薬を詰めたり、最悪のケースでは核兵器を詰めたりして飛ばすのがミサイル。今回、弾頭にそういうものは、まず詰まっていないというのは、みんなわかっている。これを『ミサイル発射、ミサイル発射』って表現するのも……」と疑問視。「日本政府はそういう風に言っているが、それは安全保障に対する国民の意識を高めたいという意図が背景にあるから。じゃあ日本政府の誘導に応じて、その表現を使うかどうかというのは、それぞれのメディアの判断」だと指摘した。
さらに「これについて、朝から『ミサイル発射失敗』とか『ミサイル発射』っていうような表現でしか伝えないメディアは、ちょっと日本政府の誘導に乗りすぎているんじゃないのかなという気が正直する。それぞれの放送局の報道のスタンスがよく見えるよな、この表現ひとつで……という感覚を持っている」と述べた。
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