災害時における医療の「支援と受援」 「DMAT」と「AMAT」の存在を知っていますか?
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年6月5日 11時20分
![災害時における医療の「支援と受援」 「DMAT」と「AMAT」の存在を知っていますか?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/nipponhoso/nipponhoso_441173_0-small.jpg)
東京都医師会救急委員会委員長で「平成立石病院」の大桃丈知氏が5月29日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。災害医療、病院の防災対策について解説した。
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※画像はイメージです
医療資源と傷病者のバランスが大きく崩れる災害時の医療
飯田浩司アナウンサー)災害医療について伺います。まず、災害医療における概念の定義は、平時とはまったく違うものになりますか?
大桃)平時は医療のパワーもかなりあります。特に首都圏にはたくさんの医療機関があり、多くのお医者さんや看護師さん、薬剤師さんがいます。病気になったり怪我をしたときに、傷病者の方々は医療機関やドクターを選ぶこともできる状態にあります。
飯田)平時には。
大桃)しかし、災害時にはどうなるかと言うと、医療機関も傷付いて数が減ります。対応できる医療従事者の数も少なくなります。そのなかで一時に、かなり多くの傷病者の方々が増えるわけです。医療を行っている医療資源と、医療を必要としている人のバランスが大きく崩れてしまう。それが災害時の医療です。
飯田)何度か被災したところを取材して回ったことがあります。お医者さんご自身、あるいは医療に携わる方々ご自身も被災者であり、自分の生活も支えていかなくてはなりません。一方で傷付いた人たちが増えると、需要の部分は爆発的に増えます。外から入ってくる方々の援助なども必要になってきますか?
大桃)その概念はとても大事なものです。
災害時の医療の「支援と受援」
大桃)いまは「支援と受援」というキーワードで、災害医療の仕組みを広く教育しているところです。
飯田)「支援と受援」ですか。受け入れる方も準備が必要なのでしょうか?
大桃)受け入れる仕組みを普段から準備しておかないと、いざとなったときに、支援の方々の力を活かすことができないのです。
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新行市佳アナウンサー、大桃丈知氏、飯田浩司アナウンサー
「DMAT」阪神・淡路大震災で国によってつくられた医療支援のためのチーム ~公助の組織
飯田)「支援と受援」の部分を細かく分けるということですが、まず支援する側の仕組みとして思い浮かぶのが、災害医療ですと「DMAT」の存在です。どういう組織なのでしょうか?
大桃)「DMAT」は一言で言うと、「公助の組織」と考えていただいていいと思います。
飯田)公助の組織。
大桃)これは阪神・淡路大震災を受けて、国がつくり上げた医療支援のためのチームです。
「AMAT」民間病院が組織した「DMAT」に準ずる組織 ~民間の病院同士を支える「互助の精神」に基づいた医療支援のためのチーム
新行市佳アナウンサー)一方で、「AMAT」という言葉も聞きますが、改めてどんな組織か教えていただけますか?
大桃)共通する3文字の「MAT」は、“Medical Assistance Team”の略です。「DMAT」の「D」は「ディザスター(災害)」です。「AMAT」の「A」は「オール・ジャパン・ホスピタル」の頭文字を取っています。「AMAT」は主に民間病院が組織しており、「DMAT」に準ずる教育を受けた、医療のためのチームと考えていただければと思います。
飯田)被災地への働きは、同じようなものを担うというイメージを持っていいのでしょうか?
大桃)「DMAT」の方が、組織的な活動には優れていると考えていただいていいと思います。あくまでも公助のチームです。「AMAT」は民間病院が、まず民間の病院同士を支えようというところからスタートしたものです。公助というよりは「互助の精神」に基づいた医療支援のためのチームと考えていただくのがスムーズだと思います。
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