義務化された“事故記録装置”「イベントデータレコーダー」 その大きな役割
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年8月18日 19時30分
近年、その活用が急拡大している「EDR(イベントデータレコーダー)」。
「イベントデータレコーダー」とは、エアバッグなどが作動するような事故が起きた時に、自動車のアクセルとブレーキがどう操作されたかを詳細に記録する装置。去年2022年7月以降、新型車には、搭載が義務化されてる。
普段は作動しないこの装置、事故発生時に数秒間さかのぼって記録する。では、何を記録するのか。ドライブレコーダーと違って、動画や音ではなく、衝突の直前から衝突した間の車両のデータを「数値」として記録する。これによって、アクセルやブレーキをどのように踏んだのか、事故の時の運転者の状況が分かる。
このEDRが注目されるきっかけになったのが、2019年に東京・池袋で母子2人が亡くなった暴走事故である。当初、加害者が「ブレーキが効かなくなった」と無罪を主張していたが、検察側が提出したEDRの解析結果で、「アクセルペダルを踏み続けていた」事が判明。つまり、事故原因はブレーキの故障ではなく、運転手がブレーキとアクセルを踏み間違えだった事がEDRによって証明されたのである。
EDRの国内普及率は5割ほど。今後、自動運転の実用化が進むと事故原因が「システムの誤作動」なのか「運転手のミス」なのかを見極める際にも大事な役割を果たす事が期待されている。
なお、このEDRのデータは中古車の車両評価にも活用される動きがある。部品大手のボッシュは、来年2022年からEDRのデータを活用して、中古車の事故歴を調査するサービスを始める方針である。車両のEDRのデータをAI人工知能で分析し、衝撃を記録した回数などを1枚のリポートで提供する。購入した中古車が事故車だったというケースもあるが、EDRを使う事で、事故車のごまかしを防げるようになるのかもしれない。
~ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』「夏の交通安全特集」8月18日放送分より
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
自動車の先進安全技術の理解度・運転に対する意識を調査 「令和5年度 ASV機能に関する調査」(国土交通省)分析結果
@Press / 2024年9月20日 11時15分
-
ディーラー・整備工場での事故防止へ、光と音声で注意喚起する「セーフティマット」発売
レスポンス / 2024年9月11日 14時0分
-
車の運転で、恐怖を感じるのは2位「高齢者との事故」、1位は? ドライブレコーダー率も上昇
まいどなニュース / 2024年9月10日 6時55分
-
【世界初】ボッシュがBCHRサービスをオトロンに提供し、中古車バリューチェーンの可視化を実現。デジタルデータを用いた車両骨格ダメージの検証システムを中古車販売店で世界初導入
PR TIMES / 2024年8月30日 12時15分
-
2024年 全国カーライフ実態調査~ドライブレコーダーの搭載率は50%超。購入価格の平均は?ほか(第5弾)
PR TIMES / 2024年8月30日 11時45分
ランキング
-
1【解説】石破新総裁“誕生のウラ側”…5回目の挑戦制す 勝敗のポイントは
日テレNEWS NNN / 2024年9月27日 19時54分
-
2《9月だけで5店舗》『スーパー玉出』閉店ラッシュにファン消沈、同社が答えた“今後”
週刊女性PRIME / 2024年9月27日 18時30分
-
3派閥単位の動き制約、党内基盤弱い2人が決選投票に…石破茂・新総裁「今までと全く異なる」
読売新聞 / 2024年9月27日 21時28分
-
4人気ラーメン店「繁盛なのに撤退」の理由は…TSMC進出の裏で加熱する"時給戦争"
KKT熊本県民テレビ / 2024年9月27日 20時4分
-
5野党、解散前の予算委要求=立民内から「強敵」と警戒も―自民・石破新総裁
時事通信 / 2024年9月27日 20時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください