メンタルはどうすれば整えられるか 執筆家・環境保護アンバサダー 四角大輔
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年11月1日 11時20分
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(10月25日放送)に執筆家・環境保護アンバサダーの四角大輔が出演。ミニマルライフについて語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。10月23日(月)~10月27日(金)のゲストは執筆家・環境保護アンバサダーの四角大輔。3日目は、体の軽量化について—
黒木)新刊『超ミニマル・ライフ』が刊行されました。いろいろ教えていただきたいのですが、体の軽量化とはどういうことでしょうか?
四角)「メンタルと体のどちらを最初に整えたらいいのですか?」という質問には、「体が先です」とお答えしています。メンタルの整え方は抽象度が高く、専門家のサポートが必要ではないですか。しかし、体を整えるということは、方法論が確立しています。生態学は脳科学よりも先に発展したので、やり方が明快で、やった分はすぐ結果につながります。
黒木)体を整えることは。
四角)メンタルを整える方法は結果につながりづらいので、「まずは体を整えてください、体を軽くしてください」と言っています。今回の本でも、ステップが7つあるのですが、前半の方に「体の軽量化」というチャプターが登場します。
黒木)具体的にはどんなことをすればいいのですか?
四角)本のなかでは、「母の5つの教え」としています。「きちんと休みなさい」、「きちんと眠りなさい」、「きちんと食べなさい」、「きちんと運動しなさい」、「思いきり遊びなさい」という5つなのですが、4つ目までが体を整えるための技術です。
黒木)体を整えるための技術。
四角)これは昔から、おじいちゃんやおばあちゃんなどに言われていたことです。それを愚直に実践するのです。これさえできれば体が整い、楽になっていく。そうすると、自動的にメンタルが整います。
黒木)自動的に。
四角)体と心はつながっています。虫歯で歯が痛いとき、どんなに「元気を出せ」と言われても出ないではないですか。だから、まずは体を整えてもらいたい。5つ目の「思いきり遊ぶ」というのは、完全にメンタルへのいい影響、脳のパフォーマンスにもいい影響を与えます。母親は直観の人だったので、そこまで理論的に考えていなかったと思いますが、「まさにそうだな」と思います。今回の本でも、この5つの教えをベースに、体、脳の疲労、ストレスをどうすればなくせるかということを、ノウハウに落とし込んでいます。
黒木)それらを行うことで、脳疲労やストレスも軽量化していくのですね。
四角)そうですね。脳疲労とストレスの違いを簡単に言うと、ストレスは「精神的疲労」と言われますが、自覚することができます。でも、もっと自覚できるのが肉体的疲労なのです。先ほど「体が先」と言いましたが、肉体的疲労は誰もがすぐ気付くことができます。でも、精神的疲労はわかりにくいのです。そして、脳疲労は一切自覚できないらしいです。「脳が疲れている」というのは自分ではわからない。しかし、パフォーマンスが出ない、ネガティブに考えてしまう、頭が重い、やる気が出ないというのは脳疲労なのです。脳疲労を1発で取る方法をご存知ですか?
黒木)走る。
四角)近いですね。遊ぶことなのです。本気で遊ぶことで、脳疲労を吹き飛ばすことができます。
黒木)それはゲームでもいいのですか?
四角)ゲームによると思うのですが、ゲームはつくっている側により、無理やりドーパミンというホルモンを出させる装置が施されているのです。そうすると逆に疲れてしまう可能性もあります。
黒木)まずは、「何をやっているときがいちばん楽しいか」を知るということですね。
四角)そうですね。人間は、デジタルデバイスやスクリーンにまだ慣れていないのです。そのうち適応して、ゲームでも脳疲労を飛ばせるようになるかも知れませんが、現時点では難しいですね。人間の脳は、10万年前からほとんど変わっていません。DNAは狩猟採集時代からほぼ変わっていないことがわかっています。ですので、最近のエンターテインメントは、逆に脳に負担を掛けると言われています。
黒木)自分が何を好きなのか、そこから考えなくてはいけないのですね。
四角)それを見つけ出すためにも、そぎ落とす。自分を取り戻すという意味で、ミニマル術が重要なのです。そのために書いたと言ってもいいぐらいです。
四角大輔(よすみ・だいすけ)/執筆家・環境保護アンバサダー
■1970年5月25日、大阪府生まれ。ニュージーランド在住。
■1995年、新卒でソニーミュージックに入社。
■2004年、ワーナーミュージックにヘッドハントされる。
■2つのレコード会社に15年近く勤務し、アーティストプロデューサーとして活躍。
■2010年、すべてを捨ててニュージーランドへ移住。半自給自足の「森の生活」を営みながら、1年の半分近くは世界中を旅する「移動生活」を送り、グローバルノマドの第一人者と称される。
■2019年、自著の執筆に集中したいと、仕事の9割を手放して「収入半分作戦」を公言し、「移動生活」の中断を宣言。下がった収入をカバーするため、食料自給率を上げるべく「森の生活」に専念する(畑を3倍にし、果樹を追加で30本植え、海のカヤック釣りをマスターした)。
■現在は、「最もやりたいこと」である子育てに費やす時間を最大化すべく、週3日・午前中だけ働く超ミニマル・ライフを実践中。
■2023年10月、新刊『超ミニマル・ライフ』(ダイヤモンド社)を出版。
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