「自分にとって大切な40人」とだけ関係を持てばいい 『超ミニマル・ライフ』著者が語る“人間関係の軽量化”
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年11月2日 11時20分
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(10月26日放送)に執筆家・環境保護アンバサダーの四角大輔が出演。ミニマルライフについて語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。10月23日(月)~10月27日(金)のゲストは執筆家・環境保護アンバサダーの四角大輔。4日目は、人間関係について—
黒木)人が最も悩みやすいのは人間関係ですよね。人間関係とコミュニケーションの軽量化については、どう考えればいいですか?
四角)いろいろな文献を読むと、研究調査のほとんどの結果が、ストレスの原因は人間関係だったのです。人間は250万年のうち、249万年間は狩猟・採集生活を送っていたのですが、人類の多くが40~120人ぐらいの集落で生活していたのです。
黒木)40~120人。
四角)1つの集落としては、この人数が限界と言われています。また、「150人未満の組織はルールなし」ということも言われています。ただ、150人を超えたとたん、厳しいルールを決めないと組織として混乱してしまうのです。そう考えると、いまはSNSが登場してから、さらに人間関係の複雑化が進んでいます。
黒木)そうですね。
四角)必然的にコミュニケーション量が莫大になっています。LINEをやってチャットをやって、メールをやってSNSを見て……。そこに電話も入ってきて、やり取りしているだけで1日が終わってしまいます。それを何とかしたいという思いで、このステップを書きました。
黒木)どうすればいいのでしょうか?
四角)もともと人間は、大人数と交流するのが苦手な生き物なのです。「40~120人が限界」ということを頭のなかに入れてください。
黒木)40~120人が限界であると。
四角)では、そこにどうやって近付いていくか。必然的に削ぎ落とさざるを得ないのです。自分のなかで「本当に大切な人は誰か」というのをまず見極める。
黒木)本当に大切な人は誰なのか。
四角)「何かを最大化することが目的だ」という話をしましたが、「自分にとって、最も大切な人は誰か」という1人から始めます。「この人だ。その次はこの人」と考えていくと、絶対に40人以上思いつかないですよ。
四角)極論を言うと、「それ以外はもういいのではないか」と思うのです。私の場合も、そのくらい極端に人間関係にメリハリをつけたら、本当に楽だったし、実際この人脈術でレコード会社時代、15年でミリオンヒット10回やオリコン1位を20回など、ビジネスの世界で褒められるような結果も出せているのです。
黒木)人間関係を絞った結果。
四角)削って削って、削ぎ落とした末に、そのような結果も出ているので、皆さんにも理解していただけるかなと思います。
黒木)大切にすべき人を見つける、心の優先順位ということですね。四角さんの本のなかには、「多数決とみんなの意見は無責任の塊」ということも書かれていますが。
四角)見つけてくださってありがとうございます。
黒木)そうなのですよ。そこに振り回されていると、自分だけの基準が見つけられなくなってしまうのですよね。
四角)そうですね。実際にレコード会社時代もそうですし、会社を辞めたあともいろいろなプロジェクトに関わりましたが、多数決を採用してヒットを出したことは1回もありません。
黒木)そうなのですね。
四角)この結果が証明していると思います。「えっ!」と言われて反対される、もしくはボロクソに言われるくらいのときの方が、際立った結果につながるのです。
黒木)みんなが「いい」と言うよりも。
四角)今回の『超ミニマル・ライフ』の表紙のカバーはピンクなのですが、4色の案があって、自分の会員制コミュニティでまず聞いて、そのあとSNSのフォロワーの方々に聞いたのですが、ピンクがいちばん人気がなかったのですよ。
黒木)ピンクが。
四角)編集者さんとデザイナーさんに「今回は一任します」ということでお任せしたら、「ピンクでいきます」と。実は私もピンクがいいなと思っていたのです。
四角大輔(よすみ・だいすけ)/執筆家・環境保護アンバサダー
■1970年5月25日、大阪府生まれ。ニュージーランド在住。
■1995年、新卒でソニーミュージックに入社。
■2004年、ワーナーミュージックにヘッドハントされる。
■2つのレコード会社に15年近く勤務し、アーティストプロデューサーとして活躍。
■2010年、すべてを捨ててニュージーランドへ移住。半自給自足の「森の生活」を営みながら、1年の半分近くは世界中を旅する「移動生活」を送り、グローバルノマドの第一人者と称される。
■2019年、自著の執筆に集中したいと、仕事の9割を手放して「収入半分作戦」を公言し、「移動生活」の中断を宣言。下がった収入をカバーするため、食料自給率を上げるべく「森の生活」に専念する(畑を3倍にし、果樹を追加で30本植え、海のカヤック釣りをマスターした)。
■現在は、「最もやりたいこと」である子育てに費やす時間を最大化すべく、週3日・午前中だけ働く超ミニマル・ライフを実践中。
■2023年10月、新刊『超ミニマル・ライフ』(ダイヤモンド社)を出版。
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