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旧統一教会が会見 フリーランスの記者、ほぼ呼ばれず

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年11月8日 12時25分

旧統一教会が会見 フリーランスの記者、ほぼ呼ばれず

会見し被害補償のため最大100億円を国に供託する意向を示した、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長(左)と教会改革推進本部の勅使河原秀行本部長

11月7日に行われた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の記者会見を取材したニッポン放送・小永井一歩アナウンサーが11月8日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」にてレポートした。

会見し被害補償のため最大100億円を国に供託する意向を示した、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長(左)と教会改革推進本部の勅使河原秀行本部長=2023年11月7日 写真提供:産経新聞社

会見し被害補償のため最大100億円を国に供託する意向を示した、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長(左)と教会改革推進本部の勅使河原秀行本部長=2023年11月7日 写真提供:産経新聞社

旧統一教会が会見、最大100億円拠出の意向

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世界平和統一家庭連合・田中富広会長)私たちの不足さゆえに心痛めておられる皆さま。また、つらい思いをしてこられた2世の皆さま。そして国民の皆さま方に、改めて心からお詫びいたします。

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政府から解散命令請求を受けた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長と勅使河原秀行・教会改革推進本部長が11月7日、都内の教団本部で記者会見を行った。田中会長は「裁判で命令が確定するまで資金を海外に移転することは考えていない」と強調し、その間の被害補償に備え、60億~100億円を拠出して国に供託する意向を表明した。

飯田)会見の模様ですが、大変狭い会場だったとも報じられています。どんなところでしたか?

小永井)渋谷にある世界平和統一家庭連合(旧統一教会)本部の2階、通常は礼拝を行う「礼拝堂」で行われました。報道陣の数は20~30人くらいでした。私もこの場所での会見は過去3~4回経験していますが、どの会見も報道陣の数は変わらない状態でした。

フリーランスの記者は呼ばず ~1時間の時間限定も

小永井)会見に出席したのは、テレビ・ラジオの放送局や新聞社に所属している記者にほとんど限定されている状況で、旧ジャニーズの会見等にいたようなフリーランスの記者はほとんど見当たらない状態でした。

飯田)そうだったのですね。

小永井)「会場の広さの関係上、人数を絞っている」ということでしたが、(これまでの会見の際も)ニッポン放送にも取材の案内が届いたり、届かなかったりという状況でした。7日の記者会見のなかでは、ある新聞記者の方が「久しぶりに田中会長が公の場で会見するという重要な場で、なぜフリーランスに門戸を開かないのだ、なぜ記者の人数を絞るのだ」と抗議していました。また、会見時間も1時間という制限があったのですが、「なぜ時間制限を設けるのですか?」という抗議も聞かれました。

田中会長と勅使河原改革本部長の発言が長く、会見時間を延長 ~それでも全体の半分しか質問できず

飯田)会見の模様はいろいろなところで報じられていますが、冒頭の発言がとても長く、「このままでは質疑応答がほとんどできないのではないか」という感じでした。

小永井)記者会見に出席した田中会長と勅使河原・改革本部長の2名で会見が行われたのですが、2人の冒頭発言で40分くらい時間が掛かってしまいました。もともとの会見時間は1時間でしたから、このままでは20分程度しか報道陣が質問する時間がない。そのため、さすがに抗議が出て、最終的には全体で1時間30分程度の会見が行われました。それでも、私を含め多くのメディアが挙手するなか、全体の半分程度しか質問することはできませんでした。

自らが加害者であることは認めず、被害を訴えている方への謝罪は否定

飯田)多くの報道で「資金の拠出」という見出しが出ていますが、会見の焦点となったのはそういうところですか?

小永井)そうですね。あとは田中会長が被害を訴えている方々に対して「謝罪するかどうか」も焦点でした。会見の冒頭では田中会長が「国や国民を巻き込み、このような事態になったことを深く反省している。国民の皆さま方に改めて心からお詫びいたします」と発言し、これまでの記者会見と比べても、真摯で低姿勢な様子が見られたのですが、そのあとの質疑応答で「被害を訴えている方々に対する謝罪ということですか?」という質問については否定しました。

飯田)否定した。

小永井)明確な過ち、事実があれば謝罪だと思うけれど、現在は裁判が行われている最中なので、被害者という言葉については「何が被害者なのか、誰が被害者なのか」が不明確である。「謝罪は、被害者が特定されて初めてできることであって、いまは慎重に扱っている」という長い説明がありました。簡単に言うと「自らが加害者であることは認めず、被害を訴えている方々への謝罪は否定した」ということです。

「被害者が不明確で被害金額も不明なのに、財産保全の法整備が議論されることが理解できない」と反論

飯田)加害者として認めることになると、「それを認めるのであれば解散ですよね」というロジックになってしまうからですか?

小永井)それもあると思います。その上で、供託金を準備して国に預けたいと表明しています。「加害者という認識は持っていないけれど、お金は用意する」ということで、「社会通念上どうなのでしょうか?」という質問もありました。それについては、逆に「被害者が不明確で被害金額も不明なのに、国会のなかで財産保全措置の法整備が議論されていることが理解できない」という反論がありました。

旧統一教会の悪質性を否定する会見だった

飯田)社会に対して「きちんとお金はある」というところを見せたいけれど、認めることはしない。

小永井)最初は「謝罪記者会見」に見えたのですが、全体を通して感じたことは、そういう体裁を見せつつも解散命令請求についての組織の悪質性を全体的に否定・主張する反論会見だったのかなと感じましたね。

飯田)「このタイミングで会見を開くのは、何か意図があるのか」などと言われましたが、基本的には「反論の機会をつくりたい」というところがあったのでしょうか?

小永井)「2009年のコンプライアンス宣言のあとは被害金額が大きく減っている」、または「我々法人としては正しく指導しているけれど、一部では協会員によって悪質なことがあった」など、旧統一教会の悪質性を否定する会見でしたね。

飯田)末端が無茶をしたかも知れないけれど、組織としてはしっかりしているのだ、という。

小永井)「そのような悪質な体質はなかった」と田中会長は明言していたので、ここは真っ向から対決する部分かなと思いました。

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