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「核のごみ」最終処分問題 「他のごみ問題と同じ……まずは知ることが大切」専門家が指摘

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年11月11日 9時0分

「核のごみ」最終処分問題 「他のごみ問題と同じ……まずは知ることが大切」専門家が指摘

政策アナリストの石川和男がパーソナリティを務めるニッポン放送Podcast番組「石川和男のエネルギーリテラシー」に、元・東京工業大学ゼロカーボンエネルギー研究所 助教でエネルギーサイエンティストの澤田哲生氏がゲスト出演。原発から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分問題について議論した。

原子力発電所の高レベル放射性廃棄物の文献調査を受け入れない方針について記者会見する、長崎県対馬市の比田勝尚喜市長=2023年09月27日午後 写真提供:産経新聞社

原子力発電所の高レベル放射性廃棄物の文献調査を受け入れない方針について記者会見する、長崎県対馬市の比田勝尚喜市長=2023年09月27日午後 写真提供:産経新聞社

「核のごみ」の最終処分をめぐっては9月27日、候補地としての適性を調べる事前調査を長崎県対馬市の 比田勝尚喜市長が受け入れないと表明。一方で、事前調査の第1段階である「文献調査」受け入れから約2年が経過した北海道寿都町の町議会選挙が10月3日に行われ、次の「概要調査」に進むことに賛成の議員が過半数を占める結果となった。

澤田氏は、日本で採用される「核のごみ」の最終処分方法について「地下300メートルより深い岩盤層にガラスと混ぜて固めて(ガラス固化体)、鉄の容器で覆って、さらにそのまわりを粘土で囲って埋め戻す」と解説。「地表近くには地下水が流れているが、地下300メートルになると、ほとんど地下水の流れはない。水はあるが止まっている、停留していて、浸食していかない」と指摘した。また、万が一ガラス固化体が破損し、高レベルの放射性物質が地上にまで達する危険性については「様々な想定のもと、20~30年以上かけてシミュレーションが重ねられており、ほとんど影響はないと言われている」とした。ただ、その結果に疑問をもつ人も多くいるため、今後も議論を深めていくことが重要だと述べた。

石川は「日々の暮らしで使う電気ひとつとっても、火力発電所からは二酸化炭素が出る。太陽光発電もいずれ寿命が尽きた太陽光パネルがごみになる。これまで恩恵を受けてきた原発も同じこと」と語り、他のごみ問題と同様に避けて通れない社会課題として、まずは「核のごみ」の処分方法などに関して知ることが大切だと指摘した。

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