久石譲が作曲家を目指すことになった「あるきっかけ」
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2023年12月6日 11時20分
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(11月29日放送)に作曲家・指揮者・ピアニストの久石譲が出演。映画音楽の制作について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。11月27日(月)~12月1日(金)のゲストは作曲家・指揮者・ピアニストの久石譲。3日目は、作曲に興味を持つことになるきっかけについて—
黒木)楽器は幼少のころからやっているのですか?
久石)小学校のころからバイオリンを少しやっていました。
黒木)少しですか?
久石)少しです。やはりみんなが遊んでいるときにレッスンに行くのは嫌ですからね。
黒木)バイオリンだけですか?
久石)バイオリンでしたね。
黒木)でも中学校のときには、もう作曲家になろうと決めていたのでしょう?
久石)中学の2年か3年くらいですね。
黒木)何かきっかけがあったのですか?
久石)中学校でブラスバンド部に入り、わりと上手かったので1年からレギュラーになって、2年ではもうボスになっていたのですよ。でも演奏するより、夜にコツコツと譜面を書いて、それをみんなに演奏させることが嬉しかったのです。自分はつくって持って行く方。演奏するよりは、みんなに自分のつくった音を出してもらう方が好きでした。それは作曲家だということで……。
黒木)ではそれまで、楽器はバイオリン一筋だったのですか?
久石)バイオリンでしたね。ただ、ブラスバンドに入ったときはトランペットやサクソフォンをやったり、全部やりましたね。
黒木)ピアノも?
久石)ピアノは中学に入ったころはもうやっていました。少しずつ。
黒木)やはり違うのですね。
久石)いやいや。
黒木)私はピアノを何十年もやっていましたけれど、まったく上手くなりませんでした。譜面が読めるようになったのはよかったですが、私はピアノ科は無理だなと思ったので声楽科の方に入り、あとは楽典をやって音大を目指したのですが、勉強している方が楽しかったですね。
久石)本当は普通の学校のように、大学を選ぶような形で音楽大学に入るのが理想だと思うのですよ。でも、バイオリンやピアノは、3歳ぐらいから始めないと難しいではないですか。通常の教育システムとはまったく違う方法を取らないと成立しない。そうなると、音楽の道に進む人は限られてしまいますよね。
黒木)何時間も練習しなければいけないわけですよね。高校時代は毎日6時間ぐらい弾いていましたけれど。
久石)相当、難しいところまでいったのですね。
黒木)最後はショパンコンチェルトのEモールまで弾きましたが、いまはもうまったく動きません。楽譜だけは大切に取ってあります。
久石)あそこまでいけば、大体の音楽は完全に理解できると思います。凄いです。皆さんの前で演奏することはないのですか?
黒木)1度ありましたけれど、やはり人前で演奏することに慣れていないので、震えるのですよね。
久石)そうですか。あがり症ではないですか?
黒木)全然。人前で芝居もやっていますから。
久石)そうですよね。
黒木)でもピアノに関しては、「上手に弾かなければいけない」と思っているのかも知れないですね。
久石)あ、わかります。
黒木)失敗はもういいのですよ。「感情のまま」と思うから。まったく羞恥心はないのですが。
久石)それはいまの私のコンサートと同じですね。出る前に緊張することがほとんどないのですよ。ただ、高校時代のピアノの先生の発表会に出て弾かされたときは緊張しましたね。
黒木)そんな時代があったのですね。
久石)少し止まったりとかね。
黒木)ええー!
久石)いまでもトラウマのように覚えていますよ。
久石譲(ひさいし・じょう)/作曲家・指揮者・ピアニスト
■1950年・長野県出身。
■幼少のころから音楽や楽器に触れ、国立音楽大学在学中から現代音楽の作曲家として活動。
■1981年、初のプロデュースアルバム『MKWAJU(ムクワジュ)』を発表。
■1982年、ファーストソロアルバム『INFORMATION』を発表し、ジャンルにとらわれない独特のスタイルを確立。
■1984年の映画『風の谷のナウシカ』以降、宮崎駿監督作品の音楽を担当する他、北野武監督作品など、数多くの映画音楽を手掛け、3年連続で日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞。2009年には紫綬褒章を受章した。
■演奏活動においても、ソロピアノやオーケストラなどさまざまなスタイルを披露。2004年7月には新日本フィルハーモニー交響楽団と「新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ(W.D.O)」を結成し、音楽監督に就任。
■またクラシックの指揮者としても活躍し、世界の主要オーケストラとコンサートを開催。大成功を収めている。
■2019年には「フューチャー・オーケストラ・クラシックス」をスタートさせ、同年『久石譲ベートーヴェン:交響曲全集』をリリース。第57回レコード・アカデミー賞特別部門特別賞を受賞した。
■国立音楽大学招聘教授。2020年9月より新日本フィルハーモニー交響楽団Composer in Residence & Music Partnerに就任。また2021年4月より日本センチュリー交響楽団首席客演指揮者に就任。
■クラシックレーベルの名門ドイツ・グラモフォンとアーティスト契約。2023年6月30日に第1弾のCD『A Symphonic Celebration』をリリースし、7月に全米ビルボード・クラシックチャート1位を獲得。10月にLP版で再び1位を獲得。46年振りの快挙。
■2025年4月から日本センチュリー交響楽団・音楽監督への就任が発表された。
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